2003 Fiscal Year Annual Research Report
近代大和地方のコレクション収集活動から見た「日本文化」形成過程の研究
Project/Area Number |
15320092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | National Museum of Japanese History |
Principal Investigator |
久留島 浩 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 教授 (30161772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉井 敏幸 天理大学, 文学部, 教授 (40150148)
高橋 一樹 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 助手 (80300680)
岩淵 令治 国立歴史民俗博物館, 歴史研究部, 助手 (90300681)
中井 精一 富山大学, 人文学部, 助教授 (90303198)
高木 博志 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (30202146)
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Keywords | コレクション / 日本近代史 / 美術史 / 考古学 / 日本文学 / 文化史 / 大和地方史 / 教育史 |
Research Abstract |
平成15年度の研究活動は、研究代表者および同分担者を中心に研究協力者を加えた研究会と資料収集・撮影を目的とする現地調査を実施した。 全メンバーによる研究会は、単独では1回開催し、研究分担者および協力者から各自の役割分担に即した研究・調査の方針と計画の報告をうけた。さらに、全メンバーによる資料・フィールド調査と同時に、研究会を2回開催し、水木コレクションとの比較研究のための調査報告と、水木コレクションを形成した水木要太郎の講演記録の翻刻とその分析にもとづく研究報告を行った。これらの研究報告は、全メンバーによる天理大学附属天理図書館・天理参考館および財団法人柳沢文庫での資料調査の成果にもとづくものであるが、とくに柳沢文庫で確認された水木要太郎の講演記録は新出の史料で本研究の遂行上、きわめて重要な内容をもっており、これをふくめた柳沢文庫所蔵の水木家資料の調査・撮影が進捗しはじめたことの意義は大きい。次年度以降も柳沢文庫のご協力を得ながら、継続して水木家資料の調査・撮影を進めたい。なお、水木コレクションの形成過程を復元するうえで、水木要太郎の交友関係を丹念にあとづける作業が不可欠となるが、その第一級の史料となる水木宛て絵はがきのディジタル資料化を行い、DVDに収録して研究分担者・協力者間で資料の共有化をはかれるようにした。 以上の研究組織全体にかかわる研究活動と並行して、研究代表者および分担者、同協力者による個別の資料調査も随時実施し、水木コレクション中の絵図・地図の分析と関わって新潟県北部の現地踏査や近世文書・絵図の調査・撮影を行ったほか、国立国会図書館や東京大学史料編纂所をはじめとする東京都内の各機関に所蔵される資料の調査を行い、水木コレクションに限らず広く近代のコレクション形成に関わる資料の収集につとめた。これらの調査活動の成果は、次年度以降の全体研究会などで報告され、論文等により公表されていく予定である。
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