2004 Fiscal Year Annual Research Report
不可視の時代の東南アジア史:文献史料読解による脱構築
Project/Area Number |
15320094
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
早瀬 晋三 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (20183915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃木 至朗 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (40182183)
吉川 利治 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (60030144)
深見 純生 桃山学院大学, 文学部, 教授 (40144555)
渡辺 佳成 岡山大学, 文学部, 助教授 (80210962)
八尾 隆生 広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50212270)
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Keywords | 東南アジア史 / 中国人の世紀 / ブギスの世紀 / 外交文書 |
Research Abstract |
本研究は、従来の研究では充分に見えなかった東南アジア史を明らかにすることを目的とする。とくに、18世紀の東南アジア史は、「中国人の世紀」とも「ブギスの世紀」とも呼ばれ、ともに中央集権化された王室や国家の後ろ盾をともなわない人びとが活躍した世紀であり、文献資料に乏しく、その実像を明らかにすることは困難だといわれてきた。本研究では、ヨーロッパ語史料とくに英文史料および漢文史料を、新たに発掘し、また従来とは違った角度から利用することによって、この不可視の時代の東南アジア史研究に、新たな地平を切り開こうとするものである。 換言すれば、本研究は、従来日本人研究者があまり利用しなかったヨーロッパ語史料を発掘、再利用し、さらに欧米の研究者があまり利用しない漢文史料を発掘、読解力を強化することによって、世界をリードする東南アジア研究を進めることをめざしている。 平成16年度の研究会は前半に集中し、英文史料・文献からえた成果をまとめ、報告し、18世紀研究の課題を明らかにした。後半に、メンバー3人が中国に行き、清王朝の外交文書を中心に東南アジアにかんした史料の収集をおこなった。英文史料班、漢文史料班、ともに最終年度(平成17年度)の報告書の作成に向けて、個別の研究テーマでの研究・教育工具や論文の執筆の準備にとりかかった。そのため、国内で利用可能な史料・文献の調査も平行しておこなった。さらに、従来研究の中心としてきた国・地域以外の研究の可能性を探るため、国・地域、島嶼部・大陸部の枠を超えた研究の可能性を追求した。 本研究は、東南アジア史学会関西例会の参加者を中心に、大学院生・若手研究者の協力を得ながら研究を進めた。このような史料の読解力を高める共同研究において、大学院生や若手研究者の参加はきわめて重要であり、本研究においても積極的に協力してもらった。そのため、本研究会は東南アジア史学会関西例会の前後におこない、大学院生・若手研究者の教育を兼ねた。
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Research Products
(7 results)