2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15320103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 定良 青山学院大学, 文学部, 教授 (40059788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 淳 宇都宮大学, 教育学部, 助教授 (20244402)
鍋谷 郁太郎 東海大学, 文学部, 教授 (10266356)
平田 雅博 青山学院大学, 文学部, 教授 (90181164)
佐々木 洋子 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (30332480)
川手 圭一 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50272620)
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Keywords | 西洋史 / 近代史 / 戦争 / ヨーロッパ / 帝国 / 国民国家 / 地域 / マイノリティ |
Research Abstract |
本研究は、近代ヨーロッパという広い時間的・空間的範囲を対象に、帝国・国民国家・地域の歴史的関係を問うものである。そのため、各地域の専門家による研究を基礎にして、三者の位相を問うことが基本的な研究方法となる。この考察の基礎となる作業は、各研究者それぞれの研究対象地域に関する文献・史資料の収集およびそれらの分析である。そのために、まず今年度は研究分担者の平田雅博、佐々木洋子、割田聖史がイギリス、オーストリア、ポーランドにおいて、大英帝国およびハプスブルク帝国、プロイセン領ポーランドに関する史料・文献収集を集中的におこなった。 なお史料については、マイクロフィルムでプロイセン官報(Die preussischen Regierungsamtsblatter)を購入した。今年度の研究成果の一部は、本史料に多くを負っている。 また、本研究は、各研究者の研究進展状況の報告のための研究会活動を行うことも活動の重要な一環としている。今年度は、初年度として、各研究分担者の報告を中心に研究会、合宿を組織し、主に「農村地域と民衆文化」「総力戦と初期現代」「マイノリティ問題とドイツ・ナショナリズム」「帝国論の現状と課題」をテーマとした報告、それに関する議論を行い、研究課題を深めた。ここでは、民衆の国民化、戦争・国家・民主主義、ナショナリズムの複合的性格、帝国史と国内史などの重要な論点が確認されている。 さらに、研究基盤の整理として、収集した史料のデジタル化を試みることとしているが、本年度は、その作業に必要な設備をそろえることができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 平田 雅博: "帝国史と国内史をつなぐ"歴史学研究. 776号. 9-18, 30 (2003)
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[Publications] 平田 雅博: "ネイションと帝国、その分断と結びつき"比較文明. 19号. 58-74 (2003)
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[Publications] 平田 雅博: "女性史研究国際連盟主催による女性史国際会議に参加して"歴史学研究. 784号. 60-61 (2004)
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[Publications] 川手 圭一: "回顧と展望-ヨーロッパ(現代-ドイツ)"史学雑誌. 112編5号. 378-385 (2003)
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[Publications] 川手 圭一: "[覚書]占領期(1945-49年)ハンブルクにおける歴史教育の始まり"史海. 50号. 120-129 (2003)
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[Publications] 割田 聖史: "プロイセンにおける地方行政と「民族問題」"青山史学. 22号. 22-59 (2004)
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[Publications] Jun SHIMODA: "Volksreligiositat und Obrigkeit im neuzeitlichen Deutschland"Ozorasha. co.. 300 (2004)