2004 Fiscal Year Annual Research Report
異系統土器の出会いに見る集団の移動・居住・相互関係、背景にある社会の形態
Project/Area Number |
15320106
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今村 啓爾 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70011765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇田川 洋 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50107520)
後藤 直 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20292732)
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (70169184)
佐藤 宏之 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (50292743)
石川 日出志 明治大学, 文学部, 教授 (40159702)
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Keywords | 縄文土器 / 弥生土器 / 土師器 / 編年 / 系統性 / 移住 / 情報技術 / 画像データ |
Research Abstract |
本年度の課題は弥生土器と古墳時代の土師器における土器系統の移動と異系統土器の出会いの問題の解明であったが、同時に縄文土器の場合との違いを明らかにする目的をもって研究が行われた。研究会は6月19日、7月17日、10月29日〜31日、12月11日、2月16日の5回にわたって行われた。とくに10月29日〜31日は福岡・壱岐において弥生時代末から古墳時代初頭の畿内系土器の進出について、現地の研究者を講師として迎え、土器の実物について詳細な観察を行いながら研究を行ったことは、本課題にとってきわめて有益であった。そのほかとくに東北地方と北陸地方について土器の実物の観察と写真撮影を進めた。 土器研究における情報技術の利用については、今村が中心になって縄文土器の画像データの収集整理を進め、昨年分と合わせ1万5千枚(土器数にして約10万点)の土器画像が県別・遺跡別に整理され、瞬時に取り出せるシステムが構築された。この高度に効率化された検索システムの利用は、土器の系統別の動きを読み取る研究に威力を発揮し、研究の格段の深化が進んだ。その成果のいくつかは平成17年度中に発表される予定である。 考古学情報の検索・収集を効率化するためモデルケースとして東京大学考古学研究室研究紀要をウエブサイト上で公表する計画については、本研究室で独自に維持公開する場合の費用の負担が大きいため、国立情報学研究所の紀要公開サービスに委託することとし、平成17年度中には公開の予定である。
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Research Products
(2 results)