2004 Fiscal Year Annual Research Report
東アジアにおける近代的土地所有制の確立とその社会経済史的意味
Project/Area Number |
15330067
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
江夏 由樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10194002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正広 一橋大学, 経済研究所, 教授 (80178772)
城山 智子 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (60281763)
山本 真 筑波大学, 歴史人類学系, 専任講師 (20316681)
広川 佐保 日本学術振興会, 特別研究員(PD)
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Keywords | 国史館台湾文献館 / 四川省答案館 / 四川省図書館 / 臨時台湾戸口調査 / モンゴル国中央国立文書館 / モンゴル人民共和国内閣フォンド / 近代的土地所有制度 / 満洲国 |
Research Abstract |
佐藤正広は台湾の国史館台湾文献館に所蔵されている台湾総督府の行政文書、とりわけ、1905年以降に実施された近代的人口センサスである「臨時台湾戸口調査」に関わる史料・資料の調査、また、山本真は四川省档案館、四川省図書館所蔵の日中戦争期の土地行政に関する文書、中華民国期の地方行政に関する史料の調査を行った。一方、広川佐保はモンゴル国中央国立文書館(ウランバートル)にて、目録「モンゴル人民共和国内閣フォンド」(1920年-1945年)をもとにモンゴル人民共和国時代の内務省関係史料を閲覧し、その概要の掌握に努めた。また、昨年度に引続き、本プロジェクト参加者は一橋大学図書館、一橋大学経済研究所、東京大学東洋文化研究所、滋賀大学経済研究所、国立国会図書館関西館、「阿賀の館資料館」(新潟県津川町)、「斉藤実記念館」(岩手県水沢市)「後藤新平記念館」(同市)などにおいて史料調査を行い、台湾、朝鮮、中国東北部、東部内モンゴルなどの地域において、日本の植民地当局、あるいは、「満洲国」政府がどのように「近代的」土地所有制度の確立を目指していったのか、また、そこに存在した具体的な問題について検討を行った。 毎月開催された研究会において、上記の調査についての報告を順次行い、そのなかで、日本が東アジア各地域で進めた土地政策を具体的に考察し、さらに、こうした日本の土地政策と香港におけるイギリス植民地当局、また、1930-40年代に中国国民党が進めた土地政策との比較検討を行った。なお、平成16年4月にカリフォルニア大学歴史学部のビン・ウォン教授を招聘し、「近代東アジア社会と近代ヨーロッパ社会との比較検討」というタイトルで講演を依頼し、同教授と本プロジェクト参加者との間で意見交換を行った。
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Research Products
(6 results)