2005 Fiscal Year Annual Research Report
新しい職業能力と職業経歴の動向についての研究、その発展的展開
Project/Area Number |
15330113
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
辻 勝次 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (60066719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 文司 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (40210017)
湯本 誠 札幌学院大学, 人文学部, 教授 (00240169)
樋口 博美 専修大学, 文学部, 助教授 (70313624)
藤本 昌代 同志社大学, 社会学部, 助教授 (60351277)
平尾 智隆 愛媛大学, 教育・学生支援機構, 助教授 (30403851)
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Keywords | 職業能力 / 職業経歴 / トヨタ自動車 / 技術者 / 職人労働 / トランジション / 若者不安定雇用者 |
Research Abstract |
2005年度の研究活動は研究計画にしたがって、(1)『トヨタ新聞』の各種人事関連報道のパソコンへの読み込みとTWCD(TOYOTA Worker's Career Data)の構築、(2)各自の研究分担に即した個別課題の前進、である。以下順に述べる。 (1)TWCDの構築 部分的には2002年度、本格的には2003年度に開始した『トヨタ新聞』の読み込みは2005年度でほぼ完了した。入社リスト・2000レコード、勤続リスト・80000レコード、異動・昇進リスト・10万レコード、退職リスト・18000レコード、合計で20万レコードの読み込みが終わり、氏名をキー変数にしたリスト相互の照合作業を進め、TWCDの大枠は完成している。この一部を使って辻はトヨタの長期勤続の実態について1956-1991年までの状況を論文にまとめた(辻:2005)を参照されたい。また辻はこれから予定しているTWCDの本格的な分析に先立つ、人事異動についての理論枠組みとして労働社会学の立場から「人事空間」という概念枠組みの構想とそのトヨタへの適応について論文を完成した。 (2)共同研究者はそれぞれの研究分担にしたがって各自の研究主題を前進させた。村上文司は02,03年に実施した「トヨタ労働者追跡調査」の聞き取り記録の分析を前進させた。湯本誠は同じ「追跡調査」について定年退職者を中心に分析を進めた。樋口博美は東京浅草の職人についての研究に着手した。藤本昌代は研究技術者についての調査を前進させた。平尾智隆は学校から職場へのトランジションの分析を進めた。研究協力者の小松史朗はトヨタ及びトヨタ関連企業の非正規雇用の実態調査を前進させた。櫻井純理は若者不安定雇用層の聞き取り調査に着出した。 この2つの活動を中心にしながら2005年度には研究成果の中間報告と研究方針の打ち合わせのために2005年5月21〜22日・立命館大学と2005年10月29〜30日・愛媛大学で全体研究会を開いた。
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