2004 Fiscal Year Annual Research Report
離島の離島における高齢者の自立生活と地域の役割に関する研究
Project/Area Number |
15330130
|
Research Institution | The International University of Kagoshima |
Principal Investigator |
小窪 輝吉 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 助教授 (30153521)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 安平 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 助教授 (20341662)
越田 明子 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 講師 (70352458)
|
Keywords | 離島の離島 / 高齢者の自立生活 / 大島郡瀬戸内町 / 加計呂麻島 / 請島 / 与路島 / 高齢者調査 / 福祉ニーズ |
Research Abstract |
本年度の研究目標は、鹿児島県大島郡瀬戸内町の加計呂麻諸島(加計呂麻島、請島、与路島)に居住する高齢者の生活と福祉ニーズに関する調査を行うことであった。 平成16年6月までは、前年度の離島生活に関する聞き取り調査の結果や他の参考となる調査票などをもとに調査票作成のための研究会を行った。その結果、65歳以上の高齢者を対象とする高齢者用調査票と64歳以下を対象とする一般成人用調査票を作成した。 6月から7月にかけて、関係部局である瀬戸内町役場(保健福祉課)、瀬戸内町社会福祉協議会、大島支庁瀬戸内事務所福祉課、特別養護老人ホーム奄美の里、特別養護老人ホーム加計呂麻園、および調査対象地となる加計呂麻島の花富集落と芝集落、請島の請阿室集落と池地集落、与路島の与路集落、古仁屋の瀬久井東地区を訪問して調査協力の要請を行った。 8月には、請島の請阿室集落と池地集落の高齢者調査を実施した。9月には与路島の与路集落と加計呂麻島の芝集落の高齢者調査を実施した。11月には加計呂麻島の花富集落と古仁屋の瀬久井東地区の高齢者調査を実施した。 12月には64歳以下の一般成人用調査を郵送法で実施した。 平成17年1月と2月に高齢者用調査のデータ集計を行い、3月には大島支庁瀬戸内事務所にて高齢者調査結果の中間報告会を行った。 本年度の調査結果から「離島の離島」といわれる加計呂麻諸島の高齢者が地理的ハンディおよび医療福祉サービスの不足を抱えながらも温かい人間関係の中で高い生きがいを持って生活している姿を伺うことができた。一方、過疎高齢化の進展にともない集落の維持そのものが困難になりつつあり、伝統的な相互扶助だけでは高齢者の生活を支えきれなくなっている現状も見えてきた。最もハンディの大きい請島と与路島での高齢者の生活支援(配食サービス、訪問介護、介護予防など)のあり方が今後の重点課題にあがった。
|
Research Products
(1 results)