2004 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの算数問題解決と転移を促す知識の構成の分析と支援に関する研究
Project/Area Number |
15330141
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
中津 楢男 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90133131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野崎 浩成 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (80275148)
池上 知子 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90191866)
竹内 謙彰 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40216867)
石田 靖彦 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10314064)
齋藤 ひとみ 愛知教育大学, 教育学部, 助手 (00378233)
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Keywords | 算数文章題 / メータ認知 / 自己説明 / 知識構成 / コンピュータ支援 / 国際研究者交流 / 転移 |
Research Abstract |
算数文章題に対して、既に十分な解決能力を有していると思われる大学生が、どのようなステップで問題解決を行っているか、その解き方と用いられている方略を分析した。本研究では、この分析をもとに、子どもの知識の構成を促すメタ認知方略の1つである自己説明方略を獲得させるためのソフトウェアの開発を行った。このソフトは次の2つのステップから構成されている。 問題理解のステップ:このステップでは、問題文に与えられている言葉の概念とその値を確認し、何を求めるかを確認する。また、問題文で与えられている割合の値に関しては、元になる量と比べる量が何であるかを明確にする。この段階で、問題文の読解力が要求される。また、問題文に現れるいくつかの量の間の相互関係を確認するために、線分図を使って相互関係の外化を行い、子どもが、自分の考えの見直しを行えるようにした。 問題解決のステップ:一般的に問題解決の方略としては、前提志向と目標志向の2種類がある。前提志向は、与えられた前提から導くことのできる結論を次々と導き、その中で、解に至るものを見つけるという方略である(前向き推論)。一方、目標志向の方略では、最終解を得るためには、何がわからなければならないかを考え、次には、それを新たなゴールとして考えるという方略である(後向き推論)。問題解決に際して、子どもの考え方に応じて、いずれの方略にも対応できるように構成した。 17年度は、このソフトウェアを小学校5年生に利用してもらい、自己説明方略が知識の構成に有用であることの確認を行う。さらに、こうしたメタ認知方略の転移を促進するために開発した学習ソフトウェアの再検討を行う。
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Research Products
(5 results)