2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
並河 良典 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80228080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80027383)
後藤 竜司 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30252571)
佐竹 郁夫 大阪大学, 大学院理学研究科, 助手 (80243161)
大野 浩司 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20252570)
臼井 三平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90117002)
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Keywords | 双有理幾何 / 複素シンプレクティック多様体 / Poisson変形 / 変形理論 / フロップ |
Research Abstract |
本年度は、複素シンプレクティック多様体の双有理幾何と変形理論の間に興味深い関係があることを発見した。まず最初の結果は、射影的な複素シンプレクティック多様体に関するものである。Xを標準特異点つきの射影的複素シンプレクティック多様体とする。極小モデル予想を仮定する。このとき、Xがクレパント特異点解消をもつことと、Xが変形によって非特異化されることは同値な条件であることが分かった.極小モデル予想に関しては、最近進展があり、少なくとも4次元の場合には、証明されている。さらにこの結果を、凸型複素シンプレクティック多様体に拡張することを考えた。この場合、通常の変形のかわりに、Poisson変形を考えて、上述の結果の類似を考えることになる。現在証明できているのはつぎの結果である。Xを末端特異点付きアファイン複素シンプレクティック多様体で良いC^*-作用をもつものとする。ここで極小モデル予想を仮定すると、Xがクレパント特異点解消を持つことと、Xが、Poisson変形によって非特異化されることは同値である。さらに、ツイスター変形とよばれる特殊なPoisson変形を利用して、シンプレクティックなフロップでは、特異点が変化しないことも証明した。最初の結果はすでに雑誌掲載が決定済みである。また、これらの結果を、2006年3月に米国ジョンズホプキンズ大学で開催される、高次元代数幾何のシンポジウムで講演発表した。
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Research Products
(3 results)