2006 Fiscal Year Annual Research Report
跡公式に視点をおいた双対性---"無限和=無限積"型等式とゼータ関数の研究
Project/Area Number |
15340012
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Research Institution | KYUSHU UNIVERCITY |
Principal Investigator |
若山 正人 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (40201149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 昌信 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (70202017)
梶原 健司 九州大学, 大学院数理学研究院, 助教授 (40268115)
黒川 信重 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (70114866)
梅田 亨 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (00176728)
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Keywords | 非可換調和振動子 / スペクトルゼータ関数 / 楕円曲線 / ゼータ正規化積 / アペリ数 / 保型形式 / リーマンのゼータ関数 / q-類似 |
Research Abstract |
代表者は,当該年度中に分担者や研究協力者とともに以下の研究を行った. 非可換調和振動子のスペクトルゼータ関数の研究: 1.非可換調和振動子のスペクトルゼータ関数の特殊値の記述に現れるアペリ数の類似物を定める微分方程式が4torsionをもつ楕円曲線のピカール・フックス微分方程式であることを示した.それを通じて,保型形式の研究も行った.(研究協力者木本一史との研究) 2.1で述べたアペリ数の類似の高次版を定めると予想される定積分の性質と,その保型形式との対応を研究した.分担者金子昌信の助言が役立った.(研究協力者木本一史との研究) 3.非可換調和振動子のn番目のスペクトルの評価を得た.(研究協力者一瀬孝との研究) ゼータ関数のq-類似の研究: 1.リーマンゼータ及びフルビッツゼータ関数の積分表示を得た,この積分表示はリーマンの得たコントア積分のq一類似となっており,この表示より特殊値をq-ベルヌイ数で表す公式は容易に導かれることがわかる.(研究協力者山崎義徳との研究) 2.フルビッツゼータ関数の,上記1とは異なる,ジャクソン積分表示を得た.(分担者黒川信重,研究協力者三町勝久との研究) ミルナー型の多重ガンマ関数を定義し,その解析的性質と特殊値の研究を行った.(分担者黒川信重,研究協力者落合啓之との研究) 以上の他,分担者は非可換版不変式論と特殊函数の関係(梅田亨),q・パンルヴェIV方程式を対称性の観点から考察(梶原健司),多重ゼータ値および準モジュラー形式の研究(金子昌信)を進めた.
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Research Products
(6 results)