2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340018
|
Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
辻 元 上智大学, 理工学部, 教授 (30172000)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二木 昭人 東京工業大学, 理工学部, 教授 (90143247)
藤田 隆夫 東京工業大学, 理工学部, 教授 (40092324)
石井 志保子 東京工業大学, 理工学部, 教授 (60202933)
加藤 昌英 上智大学, 理工学部, 教授 (90062679)
篠田 健一 上智大学, 理工学部, 教授 (20053712)
|
Keywords | 不変測度 / 特異エルミート計量 / 多重標準形 / 標準束 |
Research Abstract |
本年度においては、標準束が擬正の射影代数多様体の標準束に標準的な(複素構造から一意的に定まる)AZD(解析的ザリスキ分解)を構成した。またこのAZDは射影変形に関して、'曲率の半正値性を保つため、多重種数が変形不変であることが自動的に従う。 この結果はいくつかの重要な応用を持つ。 (1)モジュライ空間上の偏極の存在問題:この結果から標準束がセミアンプルな代数多様体のモジュライ空間に偏極が存在することが分かった。 (2)対数的多重種数の変形不変性:この結果により、川又末端的な対数標準束の多重種数が、変形不変であることが得られた (3)代数多様体の不変量の構成:この結果から、小林不変測度より一般的な不変測度が構成され、これにより、その積分として代数多様体の双有理不変量が定義された。 さらに対数的多重標準系の拡張定理を得た。このことは豊富性予想(abundance conjecture)の帰納的な証明への道が開かれた。従って、豊富性予想を解くのに残った問題は、対数標準中心の構成の問題である。このことについて鋭意研究中である。これらの結果については、カリフォルニアMSRIにおいて行われたシンポジウムMinimal and canonical models in algebraic geometry"において発表を行った。
|
Research Products
(4 results)