2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340019
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Research Institution | Tokyo Institute of Technorogy |
Principal Investigator |
村上 斉 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (70192771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺嶋 郁二 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (70361764)
石川 昌治 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (10361784)
北野 晃朗 創価大学, 工学部, 助教授 (90272658)
牛島 顕 金沢大学, 大学院自然科学研究科, 講師 (50323803)
遠藤 久顕 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教授 (20323777)
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Keywords | 結び目 / 3次元多様体 / 色付きJones多項式 / 体積予想 / 量子不変量 / Chern-Simons不変量 / Reidemeister torsion |
Research Abstract |
近年,結び目に関する体積予想とその様々な拡張について研究している. 体積予想とは,結び目の色付きJones多項式のある種の極限が,その結び目の補空間の体積を決定するであろうというものである.この際,「色」Nを持つ色付きJones多項式のパラメタにexp(2πi/N)を代入したのちNを無限大にするような極限を考えるのである.これまでの研究においてパラメタをexp(α/N)とおいてaを様々に変化させた極限をとることにより,結び目補空間のみならず,その結び目からDehn手術を施して得られる閉3次元多様体の体積やChern-Simons不変量をも決定するであろう,という形に体積予想は拡張された. 今年度の研究では,極限だけでなく色付きJones多項式(の対数)をNに関して漸近展開したときの各係数がどのようになるかを考察した.Nの係数が体積とChern-Simons不変量を決定するだろう,というのが体積予想(とその一般化)である. S.Gukov氏との共同研究により,次のような新たな予想を提唱した. 1.log Nの係数は結び目群からSL(2,C)への表現によって捻られたcohomology群の次元によって決まるであろう. 2.定数項は結び目群からSL(2,C)への表現に対応したReidemeister torsionによって決まるであろう. 上記の予想は,これまでの体積予想(とその一般化)にも新たな知見を加えるものである.なお,いくつかの結び目に関しては,コンピュータ実験によりこの予想がある程度正しいことが観察されている.
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Research Products
(8 results)