2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340022
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤木 明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80027383)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
満渕 俊樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80116102)
榎 一郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20146806)
後藤 竜司 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教授 (30252571)
並河 良典 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80228080)
臼井 三平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90117002)
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Keywords | ツイスター空間 / 自己双対多様体 / 超ケーラー多様体 / 複素多様体 / VII型曲面 / スカラー曲率 |
Research Abstract |
1.前年に引き続きVII型(複素)曲面に反自己双対エルミート計量を構成する研究を行なった.すなわちJoyceツイスター空間に適当な固有改変を行なって生ずる,3次元非正規複素空間を変形により非特異化し,生ずる複素多様体の変形パラメータをうまく選ぶことにより,この多様体がある種のVII型曲面上の適当な反自己双対エルミート計量に対し,そのツイスター空間になっているという主張である.すでに,すべての井上-Hirzebruch曲面に対しては,そのような計量が存在することなどを,確立していたが,本年の研究では,この方法の仮定を緩めることにより,より広範なVII型曲面に対しても,反自己双対エルミート計量の存在を示した.これらの曲面のより詳細な決定は今後の課題である. 2.Klein群の理論と密接に関連して,2次特殊線形群SL_2Cによる(非等質な)複素3次元概等質非ケーラー多様体の族を見出した.これらは非ケーラーであり,ある特殊な場合に代数次元が2となる他は,代数次元は零となる.さらに,これらはツイスター空間と同様,法束が0(1)【symmetry】0(1)となる非特異有理曲線の被覆族を持つことが示される.しかし,上記代数次元2の場合にホップ曲面のツイスター空間となるものが存在する以外は,ツイスター空間とはならない.これらは,Klein群が幾何学的有限かつ純斜行的であるとき,常に構成できるが,Klein群がFuchs群となるもっとも典型的な場合には,その普遍被覆が4次元球面から大円を除いたもののツイスター空間になっている.これらは計量が共形的に平坦なものに対応しているが,一般の自己双対多様体に対しこのような類似物の存在は興味ある今後の課題である.
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Research Products
(6 results)