2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340031
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 彰夫 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (30251359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 充 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (60196756)
今野 一宏 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10186869)
鈴木 譲 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (50216397)
満渕 俊樹 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80116102)
山崎 洋平 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (00093477)
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Keywords | 量子通信路 / 完全正写像 / パラメータ推定 / 情報幾何学 / クラメル・ラオ不等式 / 量子情報 / 表現論 / 漸近論 |
Research Abstract |
本研究の目的は,Hilbert空間Η上の状態空間S(Η)に作用する量子通信路Γ:S(Η)→S(Η)が,有限次元パラメタθによりΓ=Γ_θと滑らかにパラメトライズされているという仮定の下で,非可換統計学および量子情報幾何学の手法を用い,拡大通信路(id【cross product】Γ_θ)^<【cross product】n>の量子状態空間S(Η^<【cross product】2n>)への埋め込み方法の最適化,および対応する量子統計的モデルに対する推定量の最適化理論およびその漸近論を研究することにある.本年度の主な研究成果は以下の通りである. (1)一般化amplitude-damping通信路:S(C^2)上のamplitude-damping通信路は,2つの緩和時定数が等しい場合のスピン緩和モデルであり,物理的・工学的に重要な通信路のクラスをなしている.本研究では,有限温度効果も取り入れるよう一般化したamplitude-damping通信路のパラメタ推定問題を研究し,数式処理を併用した実験数学的手法を駆使して,拡大次数n=1の場合の最適推定方法を完全に特徴付けた. (2)SU(2)通信路:昨年度の研究で明らかになった拡大次数n=1の場合の群軌道の膨張・崩壊現象を,任意の拡大次数nに一般化して研究を行った.ここではLie環su(2)の表現論およびCramer-Rao不等式の幾何の手法を駆使し,Cramer-Rao型下界がO(1/n^2)で減少すること,およびその背景には出力状態族のなす多様体の半径がO(n)で増大する現象があることを明らかにした.
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Research Products
(2 results)