2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柳田 英二 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80174548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栄 伸一郎 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究所, 助教授 (30201362)
千原 浩之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70273068)
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
二宮 広和 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (90251610)
溝口 紀子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00251570)
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Keywords | 非線形 / 拡散 / 特異性 / ダイナミクス / 爆発 / 凝集 / パターン / 偏微分方程式 |
Research Abstract |
非線形拡散系のダイナミクスを理解するためには,爆発や凝集,遷移層など各種の特異性が発現するメカニズムとその数理構造の解明が鍵となる.しかしながら,このような強い特異性発現の過程では,従来の解析手法をそのまま適用することが困難な場合が多く,多くの重要な問題が未解決のまま残されている. 本研究は,これまでの研究の不備な点を補い,非線形拡散系に見られる数理構造を明らかにするとともに,新たな解析手法の構築を目指している.特に,安定な時空間構造生成のメカニズム,高次元パターンダイナミクス,歪勾配系の安定性解析,強い特異性が発現する過程についての研究を行った. 具体的な研究成果は以下のとおりである. (1)方程式の構造(要素の数や非線形性,領域の対称性など)と安定解の時空間構造(周期性,空間的非一様性,単調性,対称性)の関係について解析した. (2)歪勾配系と呼ばれる特殊な構造を持つ反応拡散系に対し,定常解や進行波解などの安定性に関する基本的性質を,スペクトル解折や変分法的なアプローチによって明らかにした. (3)形態形成のモデルとなる興奮抑制系に対し,その特異極限において現れる点凝集パターンの配置とその安定性の関係について明らかにした. (4)解の爆発や凝集,集中現象など,強い特異性が発現する過程に現れる自己相似性が果たす役割について解析した. (5)反応拡散系に見られる局在化したパターン間の強い相互作用について漸近的手法を用いて調べた.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Kuwamura, E.Yanagida: "The Eckhaus and zigzag instability criteria in gradient/skew-gradient dissipative systems"Physica D. 175. 185-195 (2003)
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[Publications] R.Ikota, E.Yanagida: "A stability criterion for stationary curves to the curvature-driven motion with a triple junction"Differential and Integral Equations. 16. 707-726 (2003)
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[Publications] H.Yagisita, E.Yanagida: "A remark on stable subharmonic solutions of time-periodic reaction-diffusion equations"Journal of Mathematical Analysis and Applications. 286. 795-803 (2003)
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[Publications] P.Polacik, E.Yanagida: "On bounded and unbounded global solutions of a supercritical semilinear heat equation"Mathematisch Annalen. 327. 745-771 (2003)
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[Publications] N.Mizoguchi: "Blowup rate of solutions for a semilinear heat equation with the Dirichlet boundary condition"Asymptoric Analysis. 35・2. 91-112 (2003)
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[Publications] T.Nagasawa, I.Takagi: "Bifurcating critical points of bending energy under constraints related to the shape of red blood cells"Calculus of Variations. 16. 63-111 (2003)