2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中山 正昭 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30172480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 幸司 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10202342)
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Keywords | GaAs / AlAs / 多重量子井戸 / 励起子量子ビート / コヒーレントLOフォノン / ポンプ-プローブ分光 |
Research Abstract |
多様な層厚(18〜35原子層(ML):1ML=0.283nm)のGaAs/AlAs多重量子井戸構造を試料として、フェムト秒反射型ポンプ-プローブ分光法により、励起子量子ビートとLOフォノンのコヒーレント振動に関する系統的な測定を行い、以下の研究成果を得た。 1.全ての試料において、第1サブバンドの重い正孔(HH)励起子と軽い正孔(LH)励起子による量子ビートとコヒーレントGaAs型LOフォノンの信号が同時観測され、コヒーレントLOフォノンの強度がHH-LH分裂エネルギー(励起子量子ビートの振動数に相当する)に大きく依存するという結果を得た。特に、HH-LH分裂エネルギーとGaAs型LOフォノンのエネルギーがほぼ等しいGaAs(18ML)/AlAs(18ML)多重量子井戸[(18,18)MQWと略す]において、コヒーレントLOフォノン信号が極めて大きく増幅されるということを見出した。その信号強度は、HH-LH分裂エネルギーがLOフォノンエネルギーよりもかなり小さい(35,35)MQWの約600倍となった。 2.上記1の原因を究明するために、ポンプ光エネルギー依存性とポンプ光強度依存性に関する詳細な測定を行った。コヒーレントLOフォノンの大きな増幅が観測される(18,18)MQWでは、励起子量子ビートとコヒーレントLOフォノンのポンプ光エネルギーとポンプ光強度依存性が同じ傾向を示した。一方、コヒーレントLOフォノンの増幅が観測されない試料では、異なった傾向を示した。これらの結果から、HH-LH分裂エネルギーとLOフォノンのエネルギーが共鳴する場合、励起子量子ビートが駆動力となってコヒーレントLOフォノンが増幅されるという結論を得た。また、その駆動力の起源としては、縦分極相互作用による励起子量子ビートとLOフォノンの結合であると考察した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] O.Kojima: "Coupling of coherent longitudinal optical phonons to excitonic quantum beats in GaAs/AlAs multiple quantum wells"Physical Review B. Vol.68. 155325-1-155325-6 (2003)
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[Publications] 小島磨: "GaAs/AlAs多重量子井戸における励起子量ビートによるコヒーレントLOフォノンの増幅"第13回光物性研究会論文集. 189-192 (2003)
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[Publications] O.Kojima: "Enhancement of coherent LO phonons by quantum beats of excitons in GaAs/AlAs multiple quantum wells"Journal of Luminescence. to be published. (2004)