2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
社本 真一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90235698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶谷 剛 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80134039)
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Keywords | 超伝導 / 2重ハニカム格子 / 層状窒化物 |
Research Abstract |
本研究では,まず単結晶育成の対象となる2重ハニカム格子をもつβ-Li_XYOCl試料の単相化を試みた.原料として我々自身で合成したα-YOClやβ-YOClを用いて,LiだけでなくNa, KやMgのインターカレーションを,THF溶媒やアルカリ金属蒸気(300-950℃)による方法で試みたが,いずれもβ-YOCl型試料の合成はできなかった.ところが400℃で分解反応しか示さない溶融塩(LiCl-KCl)を用いる方法も,950℃でLiCl溶融塩を用いると,β-A_XYOCl試料が合成された.しかしこの合成法ではβ-Li_XYOClの得られた試料中に,常にLiClが残ってしまうことから,もうひとつの不純物Y_2O_3の量は減らせるものの,単相試料を得ることは困難であった.またそれだけでなく不純物Y_2O_3の減少に伴って,[YO]_22重ハニカム格子の構造も変わっていることがX線回折パターンのリートベルト解析からわかった.一方でMgCl_2を用いた試料合成では,α-Mg_XYOClが単相試料として合成されたので,リートベルト解析を用いて現在構造解析を行っている.また新しい2重ハニカム格子化合物の探索も行い,Zr系は他グループに先行されてしまったが,Hf系で2重ハニカム格子をもつNaHf_2N_2S_<1.5>とHf_2N_2Sの合成に世界で初めて成功した.これらの化合物へアルカリ金属インターカレーションを行ったが,残念ながら,現段階ではキャリアをドープすることはできていない.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Takeuchi et al.: "Soft X-ray emission and high-resolution photoemission study of quasi-two-dimens ional superconductor Na_xHfNCl"Physica C. 392. 127-129 (2003)
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[Publications] S.Shamoto et al.: "Structural Study on Na_xHfNCl System"Physica C. 402-3. 283-292 (2004)
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[Publications] S.Shamoto et al.: "Phonon anomaly on Na_xHfNCl superconductors with T_c=22K"J.Neutron Research. (in press). (2004)