2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340143
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中谷 正生 東京大学, 地震研究所, 助手 (90345174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯尾 能久 京都大学, 防災研究所, 助教授 (50159547)
小笠原 宏 立命館大学, 理工学部, 教授 (40213996)
佐野 修 東京大学, 地震研究所, 教授 (20127765)
山内 常生 名古屋大学, 環境科学研究科, 助教授 (80022713)
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Keywords | 地震 / 摩擦 / 温度 / 大深度 / 断層 / 鉱山 / 南アフリカ |
Research Abstract |
本年度は、南アフリカ、ムポネン鉱山の地下3kmの断層帯に設置した水晶温度計と白金温度計のアレーによる、断層温度測定を継続した。また、データ取得システムのフェールセーフ性を改善した。我々が温度計を設置した断層での大きな地震はまだ起こっていないので、地震時の発熱量を計測することはできていない。白金温度計は従来のテレメトリ伝送によるデータ取得に加えて、バックアップとして、現場でデータを蓄積するための独立なデータロガーを追加した。現地でのテストの結果、テレメトリ用のデータロガーとのGNDラインを通じた干渉により、データにノイズが入ることがわかったので、追加した独立データロガーを独立した電源で作動させる等の改造を行い、予想される断層の発熱が検出できるレベルまでノイズを落とすことができた。また、水晶温度計のデータ伝送に関しては、地震時の落盤等でデータ回収ができなくなる可能性を考慮して、前年度にテストした無線伝送装置にレコーダを追加し、現場から200m離れたところに無線伝送されたデータの蓄積を開始した。さらに、これらの追加により、各種機器の使用電力が変わったので、システム全体の電源系統のデザインを変更して、停電時の観測継続可能時間を最適化した。これらの変更は、現地に渡航しておこなった。また、テレメトリされたデータの取得状況は、日本からモニターしており、トラブルが発見された場合には、現地鉱山に連絡して、復旧作業を指示することで、観測を復旧することができた。また、水晶温度計に関しては、複数のセンサがダウンしたが、原因は地中に埋まった部分での故障であることがわかった。
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