2006 Fiscal Year Annual Research Report
海底電位差磁力計による沈み込み・前弧・島弧・背弧系(中部マリアナ海域)の横断探査
Project/Area Number |
15340149
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
島 伸和 神戸大学, 内海域環境教育研究センター, 助教授 (30270862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
歌田 久司 東京大学, 地震研究所, 教授 (70134632)
後藤 忠徳 海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (90303685)
馬場 聖至 東京大学, 地震研究所, 助手 (70371721)
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Keywords | 沈み込み帯 / 背弧海盆 / マリアナ海域 / 電気伝導度構造 / 海底電位差磁力計 / マグネトテルリック法 |
Research Abstract |
中部マリアナ海域の沈み込み・前弧・島弧・背弧系を横断する測線上の海底において、長期電磁場観測を、昨年度から引き続いて行った。2006年9月に海洋研究開発機構の調査研究船「かいれい」によるKRO6-12航海(公募航海、島が首席研究員を務めた)で、連続観測をしていた28台の海底電位差磁力計と、6台の海底電位差計、7台の海底磁力計を回収した。回収されたこれらの機器には、電気伝導度構造の解析をするために十分な電磁場データが得られていた。これらのデータの解析を、現在、精力的に進めている。なお、データ欠損や質の悪いデータも含まれていたが、一部の機器(電極を含む)が海底で正常に動作しなかったこと、さらに海底地形の起伏が激しかったために機器の設置状況が悪かったことが原因だと考えている。 昨年度に海底電位差磁力計等の設置のために実施した「かいれい」KRO5-17航海の状況と本計画の概要については、日本地球惑星科学連合2006年大会において、また、9ヶ月間にわたる海底での電磁場観測の成果(得られたデータの状況等)については、第23回しんかいシンポジウム研究発表会において、成果発表を行った。 海底での長期電磁場観測が、本研究の申請時の計画と比べて1年遅れた。これは、利用できた研究航海の時期が1年遅れたことによる。このため、得られた観測データの解析が、この研究の鍵となる「沈み込み・前弧・島弧・背弧系全体を横切る詳細な上部マントルの電気伝導度構造」を推定するまでは、現時点おいても進んでいない。しかし、本研究により、この系での海底における長期電磁揚観測データが、これまでにない観測点密度で得られており、さらにデータ解析を進めることで、当初の目標を達成することが十分可能であると考えている。
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Research Products
(6 results)