2005 Fiscal Year Annual Research Report
衛星観測データを用いたオホーツク海表層循環の季節変動および経年変動の研究
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15340152
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
江淵 直人 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (10203655)
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Keywords | オホーツク海 / 表層循環 / リモートセンシング / 東樺太海流 / 宗谷暖流 / マイクロ波高度計 / マイクロ波散乱計 / 短波海洋レーダ |
Research Abstract |
本研究では,衛星搭載マイクロ波散乱計および高度計の10年間にわたる時系列データを解析し,オホーツク海の表層循環の季節変動および経年変動の実態を明らかにすることを目的とした.オホーツク海における従来の海洋観測は,気象条件など観測環境の厳しさや政治的要因などにより,比較的短期間の船舶観測,係留観測,漂流ブイ観測などに限られてきた.本研究では,これらの制約を受けない衛星観測データを用いることにより,今までほとんど理解が進んでいない表層循環の季節変動および経年変動について明らかにすることを試みた. 今年度は,一昨年度,昨年度に引続いて衛星高度計データの解析を進め,衛星高度計によって観測された海面高度偏差のデータからオホーツク海の表層循環像,特に東樺太海流の季節変動および経年変動を捉えることを試みた.得られた東樺太海流の経年変動を,マイクロ波散乱計によって観測された海上風場から推算されたスベルドラップ流量と比較した結果,非常によい対応があることが明らかとなった.さらに,衛星高度計データと漂流ブイデータを組み合わせて用いることにより,衛星高度計データ単独では得られなかった流速変動の絶対値を求める方法を開発し,サハリン東岸における東樺太海流の絶対流速の季節変動,経年変動を明らかにした.また,高度計データを解析することにより,冬季にアニワ岬沖から北海道沿岸域へ流入する表層流量の経年変動やクリル海盆に秋季に発達する高気圧性渦の挙動に関しても新しい知見が得られた.さらに,宗谷海峡に設置した海洋レーダによって観測された表層流速場および海面高度計,沿岸潮位,海底設置型超音波流速計などのデータを組み合わせて解析することにより,宗谷暖流の季節変動,経年変動を明らかにすることができた.
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Research Products
(2 results)