2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15340161
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長井 嗣信 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60260527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 正樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (30242811)
町田 忍 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70209469)
篠原 育 宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙情報解析センター, 助教授 (20301723)
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Keywords | 磁気リコネクション / サブストーム / 磁気圏尾部 / ホール電流 / 電子加熱 / 磁気流体 / 異常抵抗 / シミュレーション |
Research Abstract |
磁気圏尾部の磁気リコネクションの観測とシミュレーション研究 1.人工衛星Geotailによる1995年から2004年の磁気圏尾部での磁気リコネクションをその場で観測したものを46例選び、詳細な解析を行った。特筆すべき発見として、1996年2月18日のイベントがある。このイベントでは、磁気圏尾部の赤道面において、10秒ほどの時間内に、反地球向きの速度1500km/s以上のプラズマ高速流とともに、磁場がほぼ南向きで-36nTに到達している。磁場の強さも36nT程度である。このときの磁気圏ローブの磁場の強さは24nT程度であり、1.5倍の強さになっていることがわかる。このことは、急激に磁気リコネクションが発達し、磁気圏ローブまで到達して大量の磁場が、かき集められたことを意味している。さらに、電子を効率よく加速していることを示している。このような現象が一般的であるかどうかを検証する必要がある。磁気圏尾部の赤道面でのすべてのイベントで、電子の加速とともに、強い南向きの磁場が発生していることが確認でき、磁気リコネクションが急激に発達することを示した。 2.南向きの惑星間空間磁場が12時間以上も継続している場合の、磁気圏尾部でのエネルギー蓄積と解放の過程を解析した。これにより、磁気圏尾部では、固有な時間スケールとエネルギー限界値を持って、エネルギーの解放、磁気リコネクション、が起きることが示された。 3.3次元の粒子コードでの磁気リコネクションのシミュレーションをおこなった。イオンスケールの電流層の中で、LHD不安定が電流層の外側にできることにより、磁場が中央の中性面付近まで到達する。これに伴う電場が電流を担う電子を加速し、中性面付近での電流密度が強くする。この加速された電子による強い電流が、磁気リコネクションを急激にトリガーすることが示された。このシミュレーションの結果は、1.2.で示したような観測の解釈を支持するものである
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Research Products
(6 results)