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2004 Fiscal Year Annual Research Report

多重光パルストレインによる表面化学反応

Research Project

Project/Area Number 15350009
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

和田 昭英  東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (20202418)

Keywordsパルストレイン / 最適化波形整形 / パルスシェーピング / 励起効率制御 / 反応制御 / コヒーレント制御 / 低波数振動モード / パルス圧縮
Research Abstract

多重パルストレインを発生させて分子系の励起・反応に適用するためには,現有の波形整形システムの高出力化を図る必要がある。本研究では,自作の波形整形システムと現有のフェムト秒再生増幅器を組み合わせることで波形整形システムの高出力化を行った。さらに,非線形光学結晶をタンデムで使ったx^<(2)>:x^<(2)>カスケード過程によりコヒーレントにスペクトル幅を拡張させ,その後,波形整形システムを用いた最適化によりパルス幅の圧縮を行った。その結果,12nmであったレーザーパルスのスペクトル幅を28nmまで拡張することに成功した。得られたレーザーパルスの時間幅を縮めるために,第2高調波の強度をフィードバック信号として波形整形システムを使った最適化による位相補償を行った。その結果,時間幅が約130fsであったレーザーパルスを約80fsまで圧縮することに成功した。
多重パルストレイン等の波形の整形が,表面などの凝縮系においても有効であることを検証するために,ペリレン結晶とクロロホルム溶液に溶かしたペリレンの両方に関して,それぞれ最適化波形整形法による2光子励起効率の最適化を行った。その結果,どちらも約1.5倍程度の励起効率を増大させるパルス波形が存在することを見出した。更に,溶液に対して最適化されたパルス波形は結晶に対しても有効であり,逆に結晶に対して最適化されたパルス波形は溶液に対しても有効であることを見出した。この結果から,励起効率の増大のメカニズムは,周囲の環境とは関係なくペリレン分子内でのダイナミクスが関係していることを明らかにした。また,最適化波形をフーリエ変換した結果,整形されたパルスは2光子過程において300cm^<-1>〜400cm^<-1>の低波数成分を含んでいることがわかった。ペリレン分子の励起状態とカップルした振動モードと周波数的に一致することから,励起効率の増大は,300cm^<-1>〜400cm^<-1>の低波数モードの励起が関係していると考えられる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2004

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Optical control of two-photon excitation efficiency of α-perylene crystal by pulse shaping2004

    • Author(s)
      T.Okada, I.Otake, R.Mizoguchi, K.Onda, S.S.Kano, A.Wada
    • Journal Title

      Journal of Chemical Physics 121

      Pages: 6386-6391

  • [Journal Article] 和周波発生法による表面化学反応の超高速分光2004

    • Author(s)
      久保田 純, 和田昭英
    • Journal Title

      応用物理 73

      Pages: 1292-1295

  • [Journal Article] 和周波発生法(SFG)を用いた表面化学反応の超高速分光2004

    • Author(s)
      久保田 純, 和田昭英
    • Journal Title

      真空 47

      Pages: 446-451

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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