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2005 Fiscal Year Annual Research Report

生理機能解明を目指した海産毒イェッソトキシンの全合成研究

Research Project

Project/Area Number 15350024
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

大石 徹  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90241520)

Keywords合成化学 / 梯子状ポリエーテル / 天然物 / 収束的合成 / 全合成 / α-シアノエーテル / 生物毒 / イェッソトキシン
Research Abstract

イェッソトキシン(YTX)は,下痢性貝毒の原因物質として単離された梯子状ポリエーテル化合物であり,強力な毒性を有する。YTXが膜タンパクに特異的に結合して活性を発現すると推定されているが詳細については不明である。天然からのサンプル供給量が少ないので詳細な研究が滞っている現状にある。本研究では,分子レベルでの活性発現機構の解明に役立てることを目的として,YTXの全合成研究を行った。平成15年度に本研究者は,α-シアノエーテルを経由して二つのエーテル環を構築する収束的ポリエーテル合成法を新たに開発しているので,本年度は,FGHIJ環に本合成法を適用した。まず,I環部アルデヒドに1,3-ブタジエニルリチウムを反応させ,生じたアリルアルコールのSharpless不斉エポキシ化,ビニルエポキシドの6-エンド環化によりIJ環部の合成に成功した。F環部ジオールとIJ環部アルデヒドをアセタール化で連結して七員環アセタールへと誘導し,アセタールの位置選択的開裂を経由して鍵中間体であるα-シアノエーテルへと変換した。ニトリルのアルデヒドへの還元,アリル化によりジエンへと誘導した。Grubbs触媒を用いた閉環メタセシス反応により八員環(G環部)を構築し,ヒドロキシル基の酸化を経由してケトンへと変換した。途中で生成するジアステレオマーは塩基性条件下すべて異性化することができた。G環部上のβ-メチル基をアルキル化によって立体選択的に導入し,続く還元的エーテル化により六員環を構築し,FGHIJ環セグメントの収束的合成に成功した。また,全合成のための重要なフラグメントであるABC環部を合成するための独自の収束的な方法を検討し,A環部トリフレートと2-フリルリチウムとのカップリング反応,続くフラン環の酸化的環拡大反応,分子内ヘテロマイケル付加反応,および還元的エーテル化によってABC環部の合成に成功した(論文投稿中)。

  • Research Products

    (3 results)

All 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Ladder-shaped polyether compound, desulfated yessotoxin, interacts with membrane-integral α-helix peptides.2005

    • Author(s)
      Megumi Mori
    • Journal Title

      Bioorg.Med.Chem. 13・17

      Pages: 5099-5013

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Bioactive fluorinated derivative of amphotericin B.2005

    • Author(s)
      Nobuaki Matsumori
    • Journal Title

      Bioorg.Med.Chem.Lett. 15・15

      Pages: 3565-3567

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Convergent synthesis of the FGHI ring system of yessotoxin : stereoselective construction of the G ring.2005

    • Author(s)
      Koji Watanabe
    • Journal Title

      Tetrahedron Lett. 46・23

      Pages: 3991-3995

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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