2004 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスを指向するキャピラリー及びマイクロチップ分離検出システムの開発
Project/Area Number |
15350041
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大塚 浩二 京都大学, 工学研究科, 教授 (70183762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩中 淳 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (20164759)
北川 文彦 京都大学, 工学研究科, 助手 (20362452)
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Keywords | タンパク質 / キャピラリー電気泳動 / マイクロチップ電気泳動 / 質量分析法 / 等電点電気泳動 / キラル分離 / CE-MS / 熱レンズ顕微鏡 |
Research Abstract |
キャピラリー電気泳動(CE)及びマイクロチップ電気泳動(MCE)によるタンパク質分離分析の高性能化について、前年度に引き続き検討した。本年度は主に、MCE等電点電気泳動(MCIEF)における分離過程の検討、質量分析法(MS)を検出法とするMCE(MCE-MS)によるタンパク質分析の高性能化、タンパク質をキラルセレクターとするCE/MCEキラル分析法の確立を目的とした。 1.MCIEFによる4種のモデルタンパク質分離では210秒で分離・収束が達成され、各タンパク質の等電点(pI)値と収束位置との間に良好な直線関係が得られた。また、分離チャネル中でのpH勾配形成過程の観測に成功し、分離溶液のpHが収束時間に及ぼす影響について考察した。 2.MCE-MS用エレクトロスプレーイオン化(ESI)インターフェースの性能評価と安定化について検討した。表面に正電荷を有するSMILコーティングチップを用いてチトクロムCの分析を行ったところ、+10〜+19価の多価イオンが100s以内に検出され検出限界20ppmが得られた。 3.アビジン固定化キャピラリーを用いたキャピラリー電気クロマトグラフィー(CEC)によるキラル分離について検討した。アブシジン酸、イブプロフェン、テトプロフェン、フルビプロフェンの光学分割が達成された。再現性及び内面固定相の耐久性についても検討し、良好な結果を得た。同手法のマイクロチップCECへの適用についても検討した。 4.MCE/CEにおける高感度検出法として熱レンズ顕微分光法(TLM)の利用を検討し、オンライン試料濃縮を適用したマイクロチップミセル動電クロマトグラフィー-TLMでは、サンセットイエローについて検出限界濃度4nM(試料注入量8amol)を達成した。
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Research Products
(9 results)