2003 Fiscal Year Annual Research Report
分子鋳型を用いる高精度センサーの開発と生体関連物質定量への応用
Project/Area Number |
15350044
|
Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
長岡 勉 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (00172510)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 展子 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (90100221)
堀井 豊一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (00100214)
|
Keywords | 分子鋳型 / 導電性高分子 / センサー / MIP / アミノ酸 / 光学異性体 / コロイド / 薄膜 |
Research Abstract |
我々は導電性ポリマー内に作成した分子鋳型を用いる分離法・定量法に関する研究を行ってきた。分子鋳型を有するポリマー(MIP)は様々な方法で合成されているが,センサーに使用できるほど選択性に優れたものはほとんどない。我々のグループはこの間を解決するため,導電性ポリマー(ポリピロール)を用いた鋳型作製法について検討してきた。本年度は,これらの膜・微粒子の性能を更に向上させると共に,実用的検討を行った。今年度は,以下の点について検討した。 1.導電性高分子による新規分子鋳型作成法の開発と高機能化(ナノ薄膜,微粒子) コール酸ミセルで作成したポリピロールコロイドは,鋳型分子を選択的に取り込むことが分かった。用いる界面活性剤や合成条件を検討することにより,選択性の最適化検討した。その結果,アミノ酸二重イオンの光学異性を検出することに成功した。 さらに,MIPナノ薄膜を用いた化学FET素子の作製についても検討を行った。MIPによりセンサーを構成するときには薄膜を作製する必要があるが,MIP膜自体はトランスデューサ機能がないため,検出の点で問題がある。この研究では,MIPナノ薄膜を用いた化学FETを作製し,検出素子としての検討を行い,コレステロール鋳型を有する膜の作製に成功した。この膜はコレステロール類縁体に対して優れた選択性を示した。 2.医療センサーへの応用 上記において開発した膜を用いて,医療用センサーとしての応用を検討した。選択性,感度など,実用的なシステムの開発に関する基礎データを得た。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] H.Shiigi, T.Nagaoka: "Molecularly Imprinted Overoxidized Polypyrrole Colloids : Promising Materials for Molecular RecognitionÅH"Microchimica Acta. 143. 155-162 (2003)
-
[Publications] H.Shiigi, T.Nagaoka: "Overoxidized Polypyrrole/Dodecylsulfonate Micelle Composite Film for Amperometric Serotonin Sensing"Journal of Electrochemical Society. 150. H119-H123 (2003)
-
[Publications] H.Shiigi, T.Nagaoka: "Fabrication Process and Characterization of a Novel Structural Isomer Sensor : Molecularly Imprinted Overoxidized Polypyrrole Film"Electrochemical and Solid-State Letters. 6. H1-H3 (2003)
-
[Publications] 椎木 弘, 長岡 勉: "化学便覧基礎編改訂5版,「電気化学実験材料」,5章10節9項"丸善. 946 (2003)