2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子鋳型を用いる高精度センサーの開発と生体関連物質定量への応用
Project/Area Number |
15350044
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Research Institution | OSAKA PREFECTURE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長岡 勉 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (00172510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀井 豊一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (00100214)
森 展子 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (90100221)
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Keywords | 分子鋳型 / 自己組織化膜 / センサー / MIP / コレステロール / 薄膜 / 皮膚 / 抽出 |
Research Abstract |
我々は導電性ポリマー内に作成した分子鋳型を用いる分離法・定量法に関する研究を行ってきた。分子鋳型を有するポリマー(MIP)は様々な方法で合成されているが,センサーに使用できるほど選択性に優れたものはほとんどない。我々のグループはこの問題を解決するため,導電性ポリマー(ポリピロール)を用いた鋳型作製法について検討してきた。本年度は,これらの膜の性能を更に向上させる目的で,特に長鎖アルキルチオールから構成される自己組織化単分子膜を用いたMIPセンサー膜の開発を行った。また,実用的検討のため,コレステロールおよびその誘導体を対象としたコレステロールセンサを作製した。 今年度の検討項目は以下の通り。 1)コレステロールセンサの作製と選択性 ステアリルメルカプタンを金電極上に自己組織化した単分子膜は作製時にコレステロールを共存させるとこれを取り込み,コレステロールの分子鋳型を簡単に作製できる。作製したセンサーはコレステロールに対して応答を示し,0.1mM〜1mMの範囲で直線的に応答した。また選択性にも優れており,酵素センサーよりもよい選択性も認められた。 2)皮膚コレステロールの測定 皮膚中には体内コレステロールの約11%が存在することが知られている。従って,皮膚コレステロールが体内コレステロールと迅速な平衡関係にあれば,皮膚コレステロール濃度をモニターすることにより血中コレステロール濃度を知ることが可能である。このような仮定の基に皮膚コレステロール抽出及びセンシングの検討を行った。医療機関で測定した血中コレステロールとセンサーで測定した皮膚コレステロールの間にはよい相関が認められた。
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Research Products
(4 results)