2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規レーザー加工キャピラリーを用いる高性能キャピラリー電気泳動の開発と応用
Project/Area Number |
15350045
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
金田 隆 九州大学, 工学研究院, 助教授 (20243909)
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Keywords | アダマール変換 / キャピラリー電気泳動 / レーザー加工キャピラリー / 電気泳動注入 / 微量分析 / レーザー励起蛍光検出 / タンパク質 / イムノアッセイ |
Research Abstract |
本研究ではレーザーで加工したキャピラリーを用いるキャピラリー電気泳動による高分解能分取法の開発,並びにこのキャピラリーによる電気泳動的多重注入に基づく超高感度分析法の開発を行なう。平成16年度はレーザーで加工したキャピラリーを用いる多重注入法を小型かつ高感度な半導体レーザー励起蛍光検出法に適用した。励起光源として半導体レーザー励起YAGレーザーの第二高調波を用い、ローダミンB、及びローダミンイソチオシアネートで標識したアミノ酸を測定した。この結果、多重注入による検出限界の向上を実現し、10倍以上の検出限界濃度向上を達成できた。また、レーザー加工キャピラリーをポストカラム反応に利用するための基礎研究として、タンパク質の濃縮法、並びにキャピラリー内で抗原抗体反応を行わせるオンカラムキャピラリー電気泳動イムノアッセイの研究を行った。タンパク質の濃縮法に関する研究においては、界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムを含む泳動溶液を用い、キャピラリー内でタンパク質のSDSによる変性を行うことで、タンパク質の電気泳動移動度を制御し、濃縮できることがわかった。また、オンカラムキャピラリー電気泳動イムノアッセイの研究では、キャピラリー内で抗原抗体反応を行わせることで分析時間を短縮し、かつ検出感度を向上させることができた。この方法により、目的タンパク質を長時間注入したところ、通常の競合イムノアッセイに比較して10倍以上の感度向上を達成することができた。
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Research Products
(4 results)