2004 Fiscal Year Annual Research Report
3次元X線分析顕微鏡の開発と実環境下でのマイクロ〜ナノ解析
Project/Area Number |
15350048
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
辻 幸一 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30241566)
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Keywords | 微小部 / 蛍光X線分析 / 元素分布 / マッピング / 元素分析 |
Research Abstract |
X線発生装置の作動に必要な冷却水システムに問題が生じたので今年度の助成金で冷却装置を購入した。さらに、「X線ポリキャピラリーレンズ」という新規な光学素子を用いて微小部蛍光X線分析装置組み立てることができた。ポリキャピラリーX線レンズは、微細なガラス管を数10万本以上束ね、X線集光レンズとして成形したものであり、X線の取り込み角度を大きく取れるため、X線を効率良く利用でき、かつ微小領域に集光することが可能となる。まず、ポリキャピラリーX線レンズの性能を評価するために、ビームサイズを計測した。集光の焦点において約48ミクロンであったが、焦点距離に強く依存することが分かった。この装置を利用して以下の実験を行った。 (1)視野可変元素マッピング ビームサイズが焦点位置に応じて数10ミクロンから数100ミクロンに変化することを利用して、試料に応じて視野を変えながら、効率よく元素マッピングを得ることを提案し、電子部品材料に対して実証した。 (2)キノア種子の元素マッピング キノアと呼ばれる1mm程度の種子の内部の元素分布の測定を行った。蛍光X線は大気圧下で非破壊的に測定できるので、この特徴を生かして成長過程の種子、及び、芽や根の内部の元素分布(K,Cl,Fe,Cu,など)を測定した。この結果は昨年のTXRF2003国際会議でポスター発表し、以下のように、ベストポスター賞を受賞した。 (3)原子間力顕微鏡との組み合わせ実験 原子間力顕微鏡のカンチレバーに非常に小さい穴を設けることにより、物理的にX線ビームサイズを絞ることを検討した。これにより、原子間力像とX線元素分布像の同時観測が可能となった。
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Research Products
(7 results)