2004 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ナノ細孔を有する光触媒の創成と環境・エネルギー問題への展開
Project/Area Number |
15350088
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
森 和亮 神奈川大学, 理学部, 教授 (60029709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 右子 神奈川大学, 理学部, 助教授 (70241114)
加藤 知香 神奈川大学, 理学部, 助手 (00360214)
高見沢 聡 横浜市立大学, 理学部, 助手 (90336587)
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Keywords | 水素化固体触媒 / 不均一系触媒 / 活性点構造の制御 / 金属ポルフィリン / テトラカルボン酸ロジウム二核錯体 / バイメタリック効果 / 一次元細孔 / 気体吸蔵能 |
Research Abstract |
不飽和炭化水素の水素化は重要な工業的プロセスの一つである。これまで様々な水素化固体触媒が報告されているが、分子レベルでの活性点構造の制御、不均一系水素化触媒反応での構造と反応性との相関については未だ不明瞭な点が多い。その中で我々はオレフィンの水素化反応に対し高い触媒作用を示すロジウム錯体に注目し、フマル酸ロジウム(II)やテレフタル酸ロジウム(II)などを合成しオレフィンの水素化に対し高い触媒作用を示すことを見いだしてきた。また、最近ではメタロポルフィリンロジウム(II)錯体[Rh_2(MTCPP)]がオレフィンの水素化に対し、低温・定圧でこれまでにない高い触媒活性を示すことを見いだした。本研究では、メタロポルフィリンロジウム錯体[Rh_2(MTCPP)](M=H_2,Cu,Ni,Pd)の反応機構に注目し、ランタン型の二核構造とメタロポルフィリン中心金属とのバイメタリック効果について検討した。 Rh_2[MTCPP]を触媒としたオレフィンの水素化反応(194K)を行ったところ、生成物はプロペンで選択率は100%を示した。その活性は以前に報告したジカルボン酸ロジウム(II)比べて124倍以上になった。また、メタロポルフィリンロジウム(II)錯体[Rh_2(MTCPP)]はフリーなポルフィリンを架橋した[Rh_2(H_2TCPP)]に比べ、2.6-36倍の触媒活性を示し、その活性序列はPd>Cu>Ni>H_2となった。[Rh_2(H_2TCPP)]と(金属塩化物または金属ポルフィリン)の物理混合物は低活性を示すことから、分子内に存在するメタロポルフィリン中心金属のバイメタリック効果は著しかった。また、その活性序列はプロペンと水素の吸脱着測定からメタロポルフィリン中心金属のオレフィンの脱離能に依存していることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)