2004 Fiscal Year Annual Research Report
腫瘍学的一酸化窒素生体内動態の化学的・生化学的全解明
Project/Area Number |
15350099
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
牧野 圭祐 京都大学, 国際融合創造センター, 教授 (50159141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小瀧 努 京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (70170264)
金折 賢二 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (30273543)
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Keywords | 一酸化窒素 / 発ガンとの関係解明 / デオキシオキザノシン(dOxo) / dOxoアミダイトモノマー合成法 / dOxo含有DNAオリゴマー合成 / 核内タンパク質との架橋反応 / i-motif四重鎖構造とリン酸ジエステル構造の関係 |
Research Abstract |
MOによって生成するデオキシオキザノシン(dOxo)残基が捕捉する核内タンパク質を同定してdOxoによる発ガンの機構を解明するために、以下の研究を行った。 (1)dOxoアミダイトモノマー合成:5'-O-DMTr-dOxo-phosphoramidite合成法の収率向上に努めた。5'-O-DMTr-dOxo(a)の収率を69%に、aからの高純度5'-O-DMTr-dOxo-phosphoramidite合成収率を72.5%に向上した。 (2)dOxoを鎖中にもったオリゴヌクレオチドの合成:5'-O-DMTr-dOxo-phosphoramiditeを5番目のアミダイトモノマーとした自動合成法を確立した。合成後の担体からの切り出しにはNaOHを用い、TEAAで中性化した後にポリマーカートリッジ上で洗浄する方法を開発した。また、dOxoモノマーのカップリング収率が他のモノマーのカップリング収率と同等であることを明らかにした。DMTr基を80%酢酸で除去し、RPHPLCで再度精製し高純度試料を獲得した(1、2を纏めて論文投稿予定)。 (3)鎖中dOxoの塩基対変異への影響解析及び核内タンパク質との架橋反応解析:酵素合成したdOxoを含むDNA二重鎖を用い、基礎研究として、種々の修復酵素によるdOxo残基およびdOxo-スペルミン架橋体の認識・切り出しを検討し、塩基切り出しよりもUvrABC等によるヌクレオチド切り出し反応が進行することを見出した(論文投稿中)。 (4)i-motif構造形成因子解析:dCCCCTのインターヌクレオチド結合部位にSpおよびRp構造をもったホスホロチオエート基を導入し、核磁気共鳴法によって、Sp結合導入によるi-モチーフ構造の乱れを確認し、微小な構造変化が細胞死とガン化を司るテロメア全体の構造に大きく影響することを初めて示した。
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Research Products
(13 results)