2003 Fiscal Year Annual Research Report
超微細ナノドット・ナノロッド・ナノラインの新しい超精密配列制御技術の研究
Project/Area Number |
15360009
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 静雄 京都大学, 国際融合創造センター, 教授 (20135536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船戸 充 京都大学, 工学研究科, 講師 (70240827)
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Keywords | 集束イオンビーム / ナノ加工 / ナノドット / MOCVD成長 / 配列制御 / 酸化亜鉛 / ZnO / 光機能 |
Research Abstract |
低次元機能を持つナノ構造を目的の位置に配置し、新規デバイスヘの展開を図ることを目指して、その配列制御を達成する技術の探索と確立を目的に研究を行った。結果の概略を以下に示す。 集束イオンビーム(FIB)による基板加工を行い、その上へ半導体の成長を行うことによって配列制御を行うという手法を提案した。 1.シリコン酸化膜(SiO_2)上に酸化亜鉛(ZnO)の有機金属気相成長(MOCVD)を行うと、直径5-50nmのナノドットが成長することを見出した。この形成機構はVolmer-Weber型によるもので、FIBを用いた位置制御に適しているためその対象とすることにした。 2.SiO_2上にFIBを用いたライン加工を行い、ここにZnOナノドットの成長を行った。ライン形状や成長条件を最適化し、ライン深さ4-10nm、ライン間隔1μm以下、成長温度650℃以上において、直径30-100nmのナノドットがライン内に一刻に並ぶことを見出した。これは、SiO_2表面の平坦部分に入射した反応種がマイグレーションするうちに、部は再蒸発し、一部は加工部分に吸収されて核成長するためと考えられる。また、ライン深さが20nm程度になると、直径10-50nmの小さいドットがライン内全体に生じた。 3.FIB加工の手法を工夫してSiO_2上に直径30-100nmのホールアレイを二次元的に大面積にわたり形成する手法を見出した。ここにZnOのMOCVD成長を行うと、1個のホール内に1個のナノドットが形成されるという、ドット1個ごとの位置制御を達成しえた。ドットの間隔は200nmまで小さくしてもほぼ完全な位置制御ができることを見出している。 4.このように位置制御されたZnOナノドットからは、励起子に起因すると考えられるホトルミネセンスが観測された。また、1個のドットからのカソードルミネセンスも観測しえた。このことから、得られたドットが品質の優れた光学的特性を持つことがわかり、今後光機能の発現に向けた検討を続ける。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 金 湘祐: "Selective formation of ZnO nanodots on nanopatterned substrates by metalorganic chemical vapor deposition"Applied Physics Letters. 83(17). 3593-3595 (2003)
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[Publications] 上田雅也: "Focused ion beam patterning for fabrication of periodical two-dimensional zinc oxide nanodot arrays"Japanese Journal of Applied Physics. (印刷中).