2003 Fiscal Year Annual Research Report
エアブリッジ構造を用いたフリースタンデイング3C-SiCの結晶成長
Project/Area Number |
15360010
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西野 茂弘 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30089122)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 康明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (30243116)
|
Keywords | 3C-SiC / 立方晶SiC / ヘテロエピタキシャル成長 / 横方向成長 / 単結晶薄膜成長 / シリコンカーバイト / 気相成長 / CVD法 |
Research Abstract |
我々はチャネルエピタキシャル成長法により横方向成長を積極的に利用した新しい成長方法を見い出した。シリコンの露出部に1000Å程度のSiC層を堆積させる(種成長と呼ぶ)。この段階で酸化膜の上にも少量のSiCが成長するが、HClを同時に添加することにより粒状のSiCになる。次にこの試料をHF溶液の中にし酸化膜を除去し、薄いSiC膜で覆われた部分を周期的に形成する。これをCVD用の基板とする。この基板をCVD装置にて、1000℃で水素+塩化水素の雰囲気に置くとシリコン露出部がエッチングされ溝ができる。次に最適の温度プロファイルでSiCを成長(再成長)すると、最上部の薄いSiCを種結晶として横方向成長が優先しておこり、隣の柱から延びてきた面と合体して1枚の結晶面が形成される。このようにしてSi基板上にエアブリッジ構造の3C-SiCが形成される。横方向成長領域の下にエアギャップが形成され、Siと3C-SiCが分離した。隣接する種領域との間隔が10μm以下のパターン部分ではエアブリッジ構造が再成長中に形成される。種成長時の成長温度および再成長中のキャリア水素の流量は成長後の3C-SiCの状態に大きな影響を与える。種成長時の成長温度1350℃のとき、成長温度1250℃に比べ、再成長後に得られる3C-SiCの表面モフォロジーが改善した。一方、再成長中のキャリア水素流量を増加させていくと、成膜表面が平坦になるが、<111>方向の成長速度が減少する。成長中の水素流量を増加させるにつれ、シリコンの柱がエッチングされていき、ついには消失しまう。結果として、3C-SiCがSi基板から離れてしまい、成長中にフリースタンディングとなる。この方法を用いることで降温時の熱膨張係数差による歪みの効果を低減できる。このフリースタンディング構造、エアーギャップの形成メカニズムは今後の課題として残っている。
|
-
[Publications] Taro Nishiguchi, Yusuke Mukai, Satoru Ohshima, Shigehiro Nishino: "CVD growth of 3C-SiC on various orientations of Si substrates for the substrate of nitride semiconductors"Phys.Stat.Sol.. (c)0,NO.7. 2583-2588 (2003)
-
[Publications] A.Shoji, Y.Okui, T.Nishiguchi, S.Ohshima, S.Nishino: "Pendio epitaxial growth of 3C-SiC on Si substrates"Materials Science forum. (to be published). (2004)
-
[Publications] T.Nishiguchi, Y.Mukai, M.Nakamura, K.Nishio, T.Isshiki, S.Ohshima, S.Nishino: "Structural analysis of (211) 3C-SiC on (211)Si substrates grown by chemical vapor deposition"Materials Science forum. (to be published). (2004)