• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2004 Fiscal Year Annual Research Report

光ピンセットを用いた水面上単分子膜における分子配向制御に関する研究

Research Project

Project/Area Number 15360015
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

八田 英嗣  北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (90238022)

Keywordsブリュースター角顕微鏡 / 水面上単分子膜 / 光ピンセット / ディスクリネーション / テクスチャー / 分子配向 / 線張力 / 配向弾性
Research Abstract

研究の最終年度である平成16年度は、まずはじめに前年度に得られた実験結果の再現性に関する検討を行った。その結果、昨年度の研究で観察された水面上単分子膜における点状ディスクリネーションが良好なコントラストでブリュースター角顕微鏡で観察されることを確認するとともにその点状欠陥に対して赤外レーザーによる局所加熱を行った場合、その点状欠陥が2つの半整数次(s=1/2)欠陥に分裂することが確認された。これらの結果は、赤外レーザーを用いた局所加熱が水面上単分子膜の配向秩序を制御する上で非常に有効な手法を提供するものであることを示すものである。上記の結果は、水面上単分子膜を構成する分子の配向弾性エネルギーと2つの半整数次ディスクリネーション間のπウォールの線張力間の競合関係として理論的に記述されることを示している。また、この水面上単分子膜に対する局所加熱実験を進める過程において、上記の2つの半整数次欠陥がつながった形態で観察されるストリング欠陥の観察に成功した。このストリング欠陥は静的に、また、レーザー局所加熱の過程で成長、消滅する形で動的に観察された。このような複合欠陥は液晶の自己保持膜や脂質2重層膜においてはまれに観察されることが報告されているが、水面上単分子膜ではこれまでに観察例が報告されていない。この結果は、水面上単分子膜に対する赤外レーザーによる局所加熱が膜構成分子の再配向に非常に有効であるのみならず、新規なトポロジカルな欠陥を探索する上でも強力な手法となりえることを実証している。この動的ストリングの成長過程はストリングの線張力、周囲の膜構成分子の配向弾性エネルギー、ならびにディスクリネーションの移動に伴う周囲の配向場の散逸エネルギー間のバランスとして記述することが可能であった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2005

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] String Defects Connecting Pairs of Half-Integer Disclinations and Tilting Transition of a Langmuir Monolayer2005

    • Author(s)
      E.Hatta, Th.M.Fischer
    • Journal Title

      J.Phys.Chem.B 109(7)

      Pages: 2801-2804

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi