2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360034
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
村原 正隆 東海大学, 電子情報学部, 教授 (40166301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 龍一郎 東海大学, 電子情報学部, 助教授 (40233291)
吉田 国男 大阪工業大学, 工学部, 教授 (70029338)
岡本 隆幸 岡本光学, 社長
葛生 伸 福井大学, 工学部, 助教授 (70283158)
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Keywords | 石英ガラス / 点接触研磨 / テフロンレンズ / シリコーンオイル / 石英ガラスの室温強接着 / 光表面改質・プラズマ併用効果 / 非球面研磨装置 / ミクロドメイン構造 |
Research Abstract |
(1)点接触研磨法の提案とテフロンレンズの開発 「研磨面の形状も材質も問わない高精度研磨」を実現するために、水の存在下で研磨面上に凸面状のテフロンレンズを載せ、そのテフロンレンズを回転させながらレーザー光を出射させ、試料面、テフロン面および水との接触点で光反応を起こす点接触研磨法を提案した。この方法を実現するために、合成石英製凸レンズの面にフッ素樹脂フィルムを貼る必要があった。しかし200ナノメートル以下の紫外線が透過する接着剤は世の中に存在しない。そこで有機シリコーンオイルを光酸化させて無機の石英に変えることにより接着剤として使うことに成功し、フッ素樹脂と石英ガラスの接着を可能にしたのみならず、これまで1500℃以上の熱融着で行っていた石英ガラス同士の接着を世界で初めて室温で可能にした。 (2)光表面改質にプラズマ照射を併用してフッ素樹脂とテフロンの強接着に成功 テフロンレンズを構成するフッ素樹脂と石英ガラスの接着強度をさらに向上させるために、フッ素樹脂表面をプラズマ処理して一時的に薬品との親和性が高くなる一瞬を利用し、そこに紫外線を与えることにより表面改質効率が1000倍以上向上することを見出した。この成果はレーザーのパターン露光で微小親水基と疎水基を交互に置換したミクロドメイン構造形成に繋がり、「水は付着するがタンパク質は着かない」面を作ることに成功した。これは拒絶反応の無い体内移植素子に使える。 (3)非球面ミラーの研磨 前年度試作した非球面研磨装置の5軸テージ上に回転ステージを据付、この回転軸の中空部から、テフロンレンズを通して、ArFエキシマレーザービームを試料の点接触部に照射する装置を試作し、光による点接触研磨を世界で初めて実現させた。この試作装置により10分間の研磨で0.1mmの面精度を達成した。しかし、テフロンレンズと石英ガラスの接着力が弱かったため、その接着力を向上させる研究に時間を取られ、研磨面の耐性評価には至らなかった。
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Research Products
(7 results)