2004 Fiscal Year Annual Research Report
傾斜機能材料の材料不均質性と傾斜組成を考慮した破壊機構の解明と強度評価・予測法
Project/Area Number |
15360050
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
東郷 敬一郎 静岡大学, 工学部, 教授 (10155492)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 弘安 静岡大学, 工学部, 助手 (60115433)
|
Keywords | 傾斜機能材料 / 複合材料 / 材料不均質性 / 複合材料の力学モデル / 強度評価 / 破壊靭性試験 / 破壊試験 / 疲労試験 |
Research Abstract |
セラミックス-金属系傾斜機能材料(FGM)を耐熱構造材料として実用化し,信頼性を確保するためには,FGMの材料不均質性と傾斜組成を考慮した解析手法の開発と強度評価法の確立が重要である.平成16年度は,非傾斜複合材料の強度試験,非傾斜複合材料およびFGMの破壊靱性試験,FGMの変形・破壊解析を行った. (1)非傾斜複合材料の強度試験 部分安定化ジルコニア(PSZ)とオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)からなるFGMの各組成に対応する非傾斜複合材料を作成し,弾性係数,破壊強度について実験を行い,これらの変形・強度特性と組成との関係,および損傷・破壊形態を明らかにした.弾性係数はPSZとSUS304の中間組成すなわち複合材料で低下し,破壊強度はSUS304体積率が増加するほど低下する. (2)非傾斜複合材料およびFGMの破壊靭性試験 PSG-SUS304系非傾斜複合材料について,室温および高温下で破壊靱性試験を行い,破壊靱性値と塑性の関係および温度の影響について明らかにした.破壊靱性値はSUS304の体積率が増加するほど上昇し,高温下で低下する.また,FGMについて安定き裂進展法により破壊靱性値の分布を求め,非傾斜複合材料と比較し,良く一致していることを示した. (3)FGMの変形・破壊解析 開発したマイクロメカニクスに基づく構成式・有限要素法を用いて,FGMの曲げ負荷による破壊挙動の解析を行い,平滑FGM表面からの不安定き裂発生,FGM-基材界面でのき裂停止,界面上へのき裂進展,および基材中へのき裂進展を破壊力学の観点から解明した.
|
Research Products
(7 results)