2004 Fiscal Year Annual Research Report
種々の異方性金属板の冷/温間構成モデルとその成形シミュレーションへの応用
Project/Area Number |
15360057
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 総仁 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50016797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日野 隆太郎 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10283160)
上森 武 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70335701)
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Keywords | 板材成形 / 塑性変形 / 構成式 / 降伏曲面 / 鋼板 / マグネシウム合金板 |
Research Abstract |
室温および温間における金属板材の塑性変形挙動の実験観察とそのモデル化について研究を行った.材料としては,種々の強度レベル(330,440,590,780,980MPa)を持つ高張力鋼板とマグネシウム合金(AZ31)を用いた.得られた主な結果は以下のとおりである. (1)高張力鋼板の集合組織異方性を観察するために,二軸引張り試験を十字型試験片を用いて行い,降伏曲面の実験観察を行った.その結果,高張力鋼板は,通常のプレス成形用冷延鋼板(SPCC, SPCEなど)と比べると比較的異方性が弱く,R値は0.8〜1.0程度であった.これらの降伏曲面は概ねHill(1948)の降伏関数で近似することができることがわかった. (2)高張力鋼板の非比例変形の実験を行い、そのときの応力-ひずみ挙動について観察した.その結果,変形経路が大きく変化する際の応力-びずみ応答は等方硬化理論では説明がつかず,移動硬化モデルが不可欠であることがわかった. (3)マグネシウム合金AZ31の温間における降伏曲面および等塑性ひずみ曲面について実験的に観察した.これらの曲面はvon Misesの降伏関数では表すことができず,BarlatあるいはLogan-Hosfordの降伏関数で比較的良く近似できることがわかった. (4)fccおよびhcp金属に対する拡張Taylor結晶塑性モデルの定式化を行った.これを用いた繰返し塑性変形挙動の数値シミュレーションを行った.
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