2004 Fiscal Year Annual Research Report
粘弾性積層タイヤの時間変動複雑応力場評価と損失エネルギー低減法の構築
Project/Area Number |
15360060
|
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
隆 雅久 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60082799)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三澤 章博 神奈川工科大学, 機械工学科, 教授 (00148123)
村澤 剛 山形大学, 工学部, 助手 (90348467)
米山 聡 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90306499)
田中 秀明 青山学院大学, 理工学部, 助手 (70082865)
長 秀雄 青山学院大学, 理工学部, 助手 (60296382)
|
Keywords | 積層ソリッドゴムタイヤ / 線形粘弾性解析 / 非比例負荷問題 / 白色光粘弾性法 / 粘弾性損失ひずみエネルギー / 粘弾性による発熱現象 / デジタル画像相関法 / 形状記憶合金複合構造 |
Research Abstract |
時間変動する粘弾性積層タイヤの応力場を評価するためには,粘弾性材料の力学特性関数を高精度に測定すること,測定された特性関数を用いて応力場を正確に評価できる手法を構築することが不可欠である. 粘弾性材料の力学特性関数の測定においては,マスター曲線の数式化が必要であり,数式化の一つの方法としてプロニー級数近似法が用いられてきた.しかし,この手法は数式化が煩雑なことから,実用上十分な精度で材料の力学特性を表現することが困難であった.そこで,従来手法の欠点を補完し,かつ汎用的な手法としてコロケーション法を基にしたプロニー級数近似法を開発した.この手法を用いることにより,動的粘弾性物性計測試験および定ひずみ速度試験において得られた力学特性関数を正確にプロニー級数近似できることを確認した. 粘弾性材料の応力場評価手法の構築においては,変位・ひずみ計測手法の一つであるデジタル画像相関法と有限要素解析法とを組み合わせた実験-数値ハイブリッド解析法を開発した.本手法は,応力場の測定領域全体において,実験誤差を最小化することができ,解析精度を向上させることができる.この手法を用いた応力場解析に際し,前述のプロニー級数近似法を用いて粘弾性材料の円孔周辺における応力場,接触部近傍の応力場を解析し,既存の粘弾性応力解析手法に比べて高い解析精度を有していることを確認した.さらに,解析精度を向上させることを目的として,位相シフトデジタルホログラフィ法による変位計測法を発展させた.これにより,より解析精度の高い実験-数値ハイブリッド解析法が構築できる. 一方,損失ひずみエネルギーの低減に関しては,数値解析,実験解析の2つの試みにより研究を行い,一軸加振条件で,損失ひずみエネルギーに起因する温度上昇を示すことができた.これにより,損失ひずみエネルギーが発生メカニズムの把握およびその低減手法の基礎を構築した.
|
Research Products
(6 results)