Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三澤 章博 神奈川工科大学, 機械工学科, 教授 (00148123)
村澤 剛 山形大学, 工学部, 助手 (90348467)
米山 聡 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90306499)
田中 秀明 青山学院大学, 理工学部, 助手 (70082865)
長 秀雄 青山学院大学, 理工学部, 助手 (60296382)
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Research Abstract |
時間変動する粘弾性積層タイヤの応力場,損失エネルギーの定量的評価を行うには,粘弾性材料の応力・ひずみ場,温度分布を正確に評価できる手法を構築することが不可欠である. 粘弾性材料の応力場評価手法の構築においては,変位・ひずみ計測手法の一つであるデジタル画像相関法と有限要素解析法とを組み合わせた実験-数値ハイブリッド解析法を開発した.本手法は,応力場の測定領域全体において,実験誤差を最小化し,極めて高い精度で応力・ひずみ場を計測することができる.この手法を用いた応力場解析に際し,開発した手法の有効性を弾性体の応力集中部の評価に適用し,測定精度が十分であることを実証している.この手法を,粘弾性体の応力・ひずみ解析に用い,応力・ひずみの時間履歴に関する詳細な解析結果を取得し,損失エネルギー評価のための応力場変動に関する知見を得た.さらに,上記手法を粘弾性物性計測試験に適用し,従来手法では測定が困難であった2つの独立な粘弾性特性係数関数の計測に有効であることを示した. 一方,損失ひずみエネルギーの低減に関しては,数値解析,実験解析の2つの試みにより研究を行った.実験解析においては,一軸加振条件で,損失ひずみエネルギーに起因する温度上昇の計測と変位場の同時計測を行い,損失エネルギー消費過程の詳細なデータを取得している.数値解析においては,応力・ひずみ履歴のヒステリシスから得た損失エネルギーを基に,温度上昇を数値計算した結果,定性的な一致を得た.これにより,粘弾性体の損失エネルギーに起因する発熱を考慮した粘弾性解析の基礎を構築した.
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