2004 Fiscal Year Annual Research Report
高温・高圧・低酸素雰囲気における乱流燃焼機構の研究
Project/Area Number |
15360105
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 秀昭 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30170343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大上 泰寛 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (00375122)
藤森 俊郎 石川島播磨重工業(株), 基盤技術研究所, 課長(研究職)
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Keywords | 高圧燃焼 / 予熱空気 / 低酸素燃焼 / 燃焼ガス再循環 / 固有不安定性 / 乱流燃焼速度 / OH-PLIF / 火炎構造 |
Research Abstract |
本研究は,高温・高圧環境における乱流燃焼機構の解明を低酸素乱流燃焼に拡張し,燃焼ガスを再循環した新しい高負荷燃焼方式として応用展開を行うための指針を得ることを目的とする.具体的には,燃焼ガスを模擬し窒素および二酸化炭素により希釈された低酸素空気を酸化剤として用い,乱流予混合火炎および乱流拡散火炎を研究対象として,OHおよびCHラジカル分布計測による乱流火炎構造と反応帯構造の観測,乱流減衰過程の測定,乱流燃焼速度の測定等行った. 本年度は,始めに窒素および二酸化炭素希釈により酸素濃度を4%まで低下させた乱流噴流拡散火炎のNOx排出特性を測定した.その結果,低酸素高温酸化剤における噴流拡散火炎に対する乱流の効果は大きく,リフトしない火炎であってもNOx排出量が大幅に低下することが明らかになった.一方,予混合火炎においては,昨年度整備した二酸化炭素供給系と新たに購入したコリオリ式高圧マスフローコントローラを用いて,573Kまでの高温かつ1.0MPaまでの高圧環境において,体積分率で10%までCO_2で空気を希釈して酸素濃度を低下させ,排気ガス再循環を行ったメタンを燃料とする予混合型ガスタービン燃焼器内部の条件を模擬した乱流予混合火炎の安定化に成功した.実験では,始めにCO_2希釈による層流予混合火炎における火炎領域厚さの変化,および乱流予混合火炎における火炎領域の最小凹凸スケールをフラクタル解析により求め火炎の固有不安性効果を確認した.続いて,OH-PLIF画像を各条件に対して500枚撮影して画像解析し,乱流燃焼速度,火炎領域において時間平均化された生成物質生成速度を求めた.その結果,CO_2希釈による低酸素濃度化は火炎領域体積を増大させ時間平均化された生成物質生成速度を低下させること,すなわち発熱領域が増大して緩やかな熱発生となることがわかった.これは,予混合ガスタービン燃焼器における燃焼不安定性を抑制する重要なファクターであり,本研究で提案した燃焼ガスを再循環した新しい高負荷燃焼方式によるガスタービン燃焼器の可能性を支持する重要な知見である.
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Research Products
(3 results)