2003 Fiscal Year Annual Research Report
高圧乱流燃焼場での分子選択拡散に起因する火炎面不安定性発生機構の解明
Project/Area Number |
15360113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
城戸 裕之 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50037959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 真也 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20315112)
中島 健四郎 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60037869)
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Keywords | 予混合乱流燃焼 / 局所燃焼速度 / 火炎形状 / 選択拡散効果 / 高圧燃焼 / レーザトモグラフ法 |
Research Abstract |
初年度となる本年度は、高圧乱流燃焼装置の整備を進めると共に、新規設備である高速度カメラを用いた新レーザートモグラフシステムの構築を行った。 高圧乱流燃焼装置の燃焼容器には耐圧を持たせるために材料にSUSを用いて製作されたものを使用した。今後、予備実験を行い本格的な燃焼実験へと研究を進める。 新レーザートモグラフシステムを構築するため、まずは既設の常圧用燃焼器を用いて、火炎断層写真撮影を実施した。新高速度カメラシステムでは、既設の高速度カメラと異なりイメージインテンシファイアが不要になり鮮明な画像が得られることがわかった。続いて、散乱粒子量の調整など予備的な実験を終了した後、水素添加メタン予混合乱流火炎の観測を行った。水素は、これまでの研究によりその特有の物性値に起因し炭化水素燃料に比べて層流燃焼場でさえも火炎形状の不安定性を生じさせ易いことがわかっていることから使用した。また、火炎面の安定性の議論で使用されるルイス数は、概ね量論混合気を境に、希薄か過濃かにより大きく変化する。そこで、水素添加が希薄および過濃メタン混合気の乱流火炎面に与える不安定性を定量的に明らかにするために、局所火炎形状および局所燃焼速度特性を定量的に評価した。その結果、火炎形状は、水素添加量の増加に伴い、希薄・過濃混合気共に複雑化する傾向にあるものの、火炎表面積は大きくは変化しないことがわかった。局所伝ぱ速度から算出した換算局所火炎変位速度は、希薄メタン混合気では水素添加量に伴い増大する傾向にあり、過濃混合気では少量の水素添加時に減少する傾向にあることがわかった。この変位速度特性は乱流燃焼速度特性と一致する。 また、メタン空気量論混合気を対象に負圧での断層写真撮影を行った。その結果、圧力が低下するに伴い、乱流火炎の火炎面形状の凹凸がなだらかになる傾向が観測された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Kido: "Turbulent Burning Velocity of Lean Hydrogen Mixtures"2003 JSAE/SAE International Spring Fuels & Lubricants Meeting. SAE 2003-01-1773. 1-8 (2003)
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[Publications] H.Kido: "A Study on Premixed Turbulent Combustion of Hydrogen including Hydrocarbon"39th AIAA/ASME/SAE/ASEE Joint Propulsion Conference. AIAA 2003-4638. 1-10 (2003)
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[Publications] H.Kido: "Local Flame Displacement Velocity of Hydrogen Added Lean Methane Turbulent Flame"19th International Colloquium on the Dynamics of Explosion and Reactive System. 1-4 (2003)