2006 Fiscal Year Annual Research Report
登降・ガタ路適合広域歩行支援装置の受動・能動制御システムの研究
Project/Area Number |
15360125
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡村 宏 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (50327756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川上 幸男 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (30234032)
山本 紳一郎 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (30327762)
石濱 正男 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (20298277)
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Keywords | 歩行機・歩行器 / 段差乗り越し / 福祉機器 / 機能性流体(ER,MR) / 受動型制御 / 能動型制御 / 制御の信頼性 / 小回り旋回性能 |
Research Abstract |
車いす用に設定されているバリアフリー地区での段差高さ20mmを違和感なく通過でき、一般的市街地での段差等のバリアー(50mm高さ)もクリアできるようになり、歩行支援能力の向上を達成できた。このバリアなどの通過に関する歩行への動力支援の制御を従来の負荷制御から速度制御に変更することによりフィーリング向上する新しい方法を試み、ほぼ良好な結果を得ることができ、移動抵抗に対する駆動トルクの変動を押さえることができた。 また、従来、方式が複雑で且つトルク不足であった後輪駆動用電動モータの新規開発の検討を開始し、インホイールモータ方式等の基本的な評価を終了した。操舵系としては、前輪のキャスター方式の欠点を補完する操舵角制限制御方式を提案した。 また、歩行支援機と被支援者とを結ぶ唯一な部位であるハンドル部のレベルアップを試み、被支援者の加える荷重情報を正確に把握するセンサー系の改良を行い、確実にその意志をくみ取り、操作レバーレスで、歩行に集中できるような歩行支援を可能とした。 更に、歩行支援機の実用化に関して、福祉モビリティという新しい概念を導入した。工学系装置開発の高度化だけを推進しても、歩行支援機の出現による社会的インパクトは少ない。生活移動の基盤である歩行能力維持に関して、高齢者が街を歩く機会が増加して、バランスのとれた心身面での健康が維持できる生活をもたらすためには、被歩行支援者が積極的に日頃の生活基盤の道具として受入れてもらう必要がある。歩行支援の各機能に関しては、ユニバーサルデザインとしての評価を行い、それに適合する制御システムであることを確認した。しかし、個別には色々な利用法があり、更にブラッシュアップが必要である。
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