2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360129
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
馬 書根 茨城大学, 工学部, 助教授 (20250988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 康介 茨城大学, 工学部, 助手 (10344839)
近藤 良 茨城大学, 工学部, 助教授 (90186867)
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Keywords | 環境適応 / 生物機械学 / 蛇型ロボット / 3自由度関節 / 蛇行移動 / 神経振動子 / 計算機シミュレータ |
Research Abstract |
本研究の目標は、高い信頼性・柔軟性を有する3次元蛇型ロボットの機械モデルを試作し、蛇の持つ環境適応機能を有する3次元蛇型ロボットの開発を行なうことである。平成16年度において、前年度に試作された関節ユニットと同じように各関節に±90度以上の可動限界角を持ちながら、重量とスケールの大きさやロール軸の剛性などの問題点を克服する3次元蛇型ロボットを開発し、また3次元蛇型ロボットの環境適応移動アルゴリズムを導出するための計算機シミュレータをも作成した。具体的には、 ●試作した3自由度関節ユニットの改良 重量とスケールの大きさの問題を解決するためには、小型モータとドライバを使用し、全体的に関節を小さくすることで、関節の軽量化を図る。ロール軸の剛性の改良については、内歯車機構を使用し、大径の軸受けを両側から挟むことにより剛性を高め、長時間の動作でもガタが生じにくい設計になっている。なお、エンコーダ付きモータを使用することで、ロール軸が無限回転できる。 ●関節制御ボードの試作 関節ユニットを完全にモジュール化するために関節制御用ボードの開発を行なった。本制御ボードはポテンショメータなどのアナログ入力、PWM出力できるような設計になっている。 ●3次元蛇型ロボットの運動学・動力学モデルと計算機シミュレータ 3次元蛇型ロボットの環境適応移動アルゴリズムを導出するために、その運動学・動力学モデルを構築し、それに基づく計算機シミュレータを開発した。対象とする蛇型ロボットはn個のリンクを直接に繋いだもので、1関節に1回転自由度を有する。X, Y, Zのどれか1つの回転軸を持ったユニットを結合させることで、3次元蛇型ロボットが実現される。またリンク長を適当にゼロとすることで1関節に多自由度を持たせることもできる。さらに、平面における蛇行移動の解析、斜面上における蛇行移動の解析、神経振動子ネットワークによる蛇行移動の自律分散制御や、蛇行以外の運動形態の検討なども行なっている。
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