2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴森 康一 岡山大学, 工学部, 教授 (00333451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 岳文 岡山大学, 工学部, 講師 (30346449)
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Keywords | アクチュエータ / ラバチュエータ / ピエゾ薄膜 / 触覚センサ / ロボットハンド |
Research Abstract |
本研究は,フレキシブルマイクロアクチュエータ(FMA)の表面に水熱合成法によりピエゾ薄膜を形成してセンサ/アクチュエータを作りこみ,(1)接触検出,(b)力検出,(c)表面摩擦係数制御の3機能を有した高機能のFMA(スマートFMAと呼ぶ)を試作し,その有用性と可能性を実験を通じて実証することを目的としている.これにより,高性能のロボット指や,挿入性のよい医療機器の実現につながることを期待している. 平成15年度はシリコーンゴムへのピエゾ薄膜形成技術の確立を主たる研究目的とし,平面上のシリコーンゴムを対象に,その表面にピエゾ薄膜によるアクチュエータ/センサを形成するべく研究を進めた. ピエゾ薄膜とシリコーンゴムの密着強度の確保が最大のポイントとなるが,これは両者の間に形成されるチタン層とシリコーンゴムの密着強度に依存する.本研究では,密着強度を上げるために,シリコーンゴムの表面処理のほか,シリコーンゴムにチタンフィラを分散させる手法を試みた. その結果は以下にまとめられる. (a)チタンフィラを分散し,かつ,チタンの真空蒸着の際のガス発生の原因となる添加剤を除去したシリコーンゴムを製作した. (b)このゴムを用いて真空蒸着法によりチタン膜形成を試みた.しかしながら,温度上昇によるゴムの変質が生じ,水熱合成法に耐えうる強靭なチタン薄膜の形成はできなかった.今後はプロセス条件を調整するとともに,スパッタ法によるチタン薄膜形成を行う. (c)チタン薄膜単体の表面に水熱合成法によりピエゾ薄膜を形成することに成功した. (d)この上に,電極を形成し,パターニング等のプロセスを確立した. (e)このデバイスを用いて,センサおよびアクチュエータとして機能することを確認した.
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