2004 Fiscal Year Annual Research Report
機器導体部のプラズマCVD絶縁膜(C_xF_y高分子)によるSF_6ガス代替絶縁
Project/Area Number |
15360143
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
酒井 洋輔 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (20002199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BRATESCU A.Maria 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70312379)
須田 善行 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70301942)
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Keywords | 電気絶縁 / アモルファスCF薄膜 / パーフルオロカーボン / パッシェン曲線 / 絶縁体力向上 / プラズマ発光スペクトル / 膜堆積プリカーサ |
Research Abstract |
本研究は地球温暖化ガスの一つとして使用量の削減が迫られているSF_6ガスに替わり、自然界にある窒素や酸素あるいは合成空気を用いることを前提とし、その代わり導体部に低誘電率・高絶縁耐力をもつアモルファスC_xF_y(a-C:F)膜を堆積することにより絶縁補強し、SF_6ガス絶縁と同程度あるいはそれ以上の絶縁耐力を得ようとすることである。これまでの研究で、a-C:F絶縁膜原料に主としてC_8F_<18>(常温では液体で、蒸気圧は数〜数十Torr)を用い、本膜の物理・化学的特性ならびに電気的特性の概要を調べ発表してきた。本年度においてはプラズマ中で生成される膜堆積プリカーサを調べるとともに、本膜を堆積した電極のガス絶縁特性を測定した。成果は以下のとおりである。 1.C_8F_<18>RFプラズマの発光スペクトルを観測し、分解種;C_2、CF、CF_2、を観測した。また、同時に質量分析装置でもこれらの種の他にCF_3とCF_5の存在を確認した。これらが膜堆積に寄与し、どの種が多く堆積されるかに依存してC/F比が決まり、膜の物理・電気特性に影響したものと考えられる。 2.本a-C:FをAl電極上に堆積し、N_2、ArとHeガスのパッセン曲線を測定したが、破壊電圧V_sはAl電極の場合に比べて低pd(気圧x電極間隙)領域で3倍程度上昇した。また、pd<20Torr・cmでは、SF_6のV_sよりも向上することが分かった。これらの結果は、本研究課題で取上げた方法が機器絶縁に大きく寄与することを示唆した。
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Research Products
(6 results)