2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360147
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 彰三 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (40016655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井深 真治 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (70262277)
道畑 日出夫 東京電力株式会社, エネルギー・環境研究所, 主任研究員
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Keywords | 水素 / マイクロプラズマ / 非平衡プラズマ / 大気圧プラズマ / 半導体パワーデバイス |
Research Abstract |
触媒とマイクロ放電を利用した超小型の水素発生システムを提案し、その構成要素である改質反応部と放電駆動用電源の試作と基礎特性の評価から、その可能性を実証することを目的とする。初年度では、まず数10μm程度までの微小な電極間隔としてガス流がある場合について、大気圧中における絶縁破壊特性と、それに伴う放電現象を調べた。直流の絶縁破壊電圧はHeやArの希ガス流では電極間距離に依らず、ほぼ一定で300V程度であるが、N2や空気中では距離とともに上昇する。また、パルス電圧ではガス種に依らず距離とともに破壊電圧が上昇した。電極間を10μm程度とすると火花放電とならず、一様な放電が得られる。微小な電極間とすると均一な放電が得られるので、ガス分解や化学反応に有利である。次に、連続動作の水素発生システムを微細なガスノズルを電極とした高速ガス流中での放電を用いて実現するため、その放電の基礎特性を調べた。実際のガスはメタン、二酸化炭素を用いるが、今回は希ガスを用いた放電を扱った。対向する電極をメッシュ状とし、ガス流量を適正に設定すると、Heを用いたとき直流電圧を加えると大気圧中でグロー放電を得ることができた。これは電極間距離が100μm〜1mmにおいて観測され、距離を増加させると陽光柱に相当する領域の長さが増加した。電圧が低い場合には微弱な定常電流に間歇的に振幅の大きいパルス電流が重畳されていることが分かった。これは従来の電極間距離がミリメートル領域の放電では観測されていない現象である。グロー放電が実現できることが確認できたので、ガスをメタン等に変えるとともに、パルスあるいは高周波電圧を適用して水素発生に適した放電の検証を進める。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 椎名淳: "微小電極間における放電特性"電気学会プラズマ研究会. PST-04-10. 19-24 (2004)
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[Publications] 横山拓馬: "細管からのガス流中の放電を用いたマイクロプラズマ生成"平成16年電気学会全国大会講演論文集. 1. 231 (2004)
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[Publications] 椎名淳: "マイクロギャップにおけるパルス絶縁破壊特性"電気学会基礎・材料・共通部門大会講演論文集. 1. 300 (2003)
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[Publications] 角田礼央: "微小電極間における絶縁破壊特性"平成16年電気学会全国大会講演論文集. 1. 228 (2004)