2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15360150
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤井 信男 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (60101177)
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Keywords | リニアモータ / リニア誘導モータ / LIM / 効率 / 端効果補償 / 輸送 / 新都市交通 / 地下鉄電車 |
Research Abstract |
1.補償器部の損失低減方法について 補償器も含めたリニア誘導モータ(LIM)の総合効率を高くするためには,リニアモータ内に流入させる補償電流の大きさに対して,補償器部分での二次導体中銅損の割合をできるだけ少なくすることが必要である。そのためには補償器部分で移動磁界を印加する方法が有効であることを確認した。さらに補償器の出口端端効果での電流発生とブレーキ力との関係について調べ,より効果的な方法・方式について検討する必要がある。 2.永久磁石回転型補償器付リニア誘導モータ(LIM)の総合効率について この方式の直接的な特性算定および実験による確認は非常に困難であるため,単純な構成での実験結果を電磁界数値法に利用する手法について検討した。数値解析法には積分要素法と呼ばれるエアギャップの要素分割が不要な解析ツールと種々の分野で利用されている有限要素法の2種類を使用した。前者は三次元専用の動磁場解析であり,実際の形状を考慮できるもの,計算精度が保証される要素数に制限があるために長いLIMとを組み合わせた解析には使用が困難である。一方,現段階での有限要素法は永久磁石が導体板上を回転しながら直線移動するようなモデルの渦電流問題には利用できない。したがって,永久磁石回転型補償器付LIMの解析では,まず,実験結果や積分要素法を用いて補償器を機械的には回転しない多相の等価電流に置き換え,回転磁界をもつ補償器とLIMとの組み合わせモデルで有限要素法解析を行い,その総合効率を算定する手法を開発した。 わが国の地下鉄で利用されているLIMに関して,まだ最適化されていない補償器定数で総合効率を算定した結果,効率は4.9-5.3%の割合で向上することが明らかになった。これは本補償器に要する寸法分を延長した単一LIMの効率よりも2-3%高い。設計を最適化することにより,さらに高い効率が期待できる。
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Research Products
(4 results)