2005 Fiscal Year Annual Research Report
細菌細胞をDNA損傷センサーとしたVLF磁界曝露による生体影響に関する研究
Project/Area Number |
15360153
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
芳賀 昭 東北学院大学, 工学部, 教授 (20048820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 銀朗 東北学院大学, 工学部, 教授 (80194033)
川又 憲 八戸工業大学, 工学部, 助教授 (00244905)
小林 宏一郎 岩手大学, 工学部, 助教授 (60277233)
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Keywords | VLF磁界 / 磁界暴露 / SOS修復遺伝子 / DNA損傷 / β-galactosidase |
Research Abstract |
17年度は20kHz磁界曝露装置を用いて、DNA損傷の生ずる閾値を明らかにすることを目的とした。 宮越らの研究によれば、ヒトメラノーマ由来MeWo細胞を用いた50Hzの400mTの磁界曝露実験によりHPRT遺伝子の突然変異誘発頻度が、交流磁界による誘導電流密度に比例して増加するという結果が示されている。 そこで、20kHz磁界曝露装置を用いて、細菌の培養液を入れるシャーレの直径を80mm,40mm,20mmの3種類作製し、UmuC、D-RacZ融合遺伝子を持つプラスミドpSK1002を組み込んだネズミチフス菌Salmonella Typhimurium TA1535/pSK1002を用いて曝露実験を行った。 誘導される電流密度はJ=σπfBrで示される。 ここでσ:conductivity of culture、f : magnetic field frequency、B : magnetic flux densities、r : radius of Shale したがって 誘導電流密度はシャーレの直径に比例して大きくなるので、DNA損傷も誘導電流密度に比例して増加するという予想でデータを収集した。 その結果、周波数20kHzで1mTの磁界の曝露実験を行い、β-galactosidase活性値によりDNA損傷の有無を評価した。その結果、これらの実験条件においては、磁界曝露によるDNA損傷はシャーレの直径が大きいほど大きくなる傾向はあるが、umu assay法で有意な差があると判定できる磁界曝露とコントロールのβ-galactosidase活性値の比が2以上の差はは見られなかった。
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