2003 Fiscal Year Annual Research Report
真空アークの遮断現象にともなう諸基礎現象に関する研究
Project/Area Number |
15360154
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
柳父 悟 東京電機大学, 工学部, 教授 (40328513)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 英治 琉球大学, 工学部, 助教授 (10347130)
|
Keywords | 高電圧 / 大電流 / 真空遮断機 / 縦磁界電極 / アーク放電 / 開閉装置 |
Research Abstract |
真空遮断器の勉強を精力的に進めている。まず基礎現象面からの取り組みとして電流裁断時の裁断電流値、アーク電圧、アーク電圧振動電圧、裁断後の振動電圧など測定し、極めて相関性のある測定結果を得た。現在も取り組み中である。電流不安定現象、裁断電流値、裁断前再発弧電圧、再発弧後の再起電圧値など全てが接点材料毎に相関性があり、材料現象としては驚くべき結果になった。今後、研究を持続させる。 また大電流時のアーク放電電極外に出されるプラズマ電流成分を測定し、平板電極あるいはスパイラル電極と比べると、圧倒的に縦磁界電極のそれが少ないことが分かった。従って高電圧バルブでは縦磁界電極が向いていることが容易に分かった。またバルブ構造で同様なことを比較したところ、平板電極やスパイラル電極に比べて圧倒的に縦磁界電極では遮断後の耐電圧が良いことが判明した。また縦磁界電極の方が多数回遮断後の耐電圧が圧倒的に優れていることが分かった。この現象は真空アークプラズマを研究するとき、おぼろげながら分かっていたことであるが定量的に把握できたことは素晴らしいと考えている。縦磁界が大電流遮断に大変都合が良いだけでなく、高電圧にも向いていることが分かってきたことは大きな成果と考える。SF_6ガスの温暖か現象問題が明らかなとき大きな望みを今後に与えた。この電極で高電圧大電流真空遮断器を開発できれば、将来に対する希望が広がると考えている。このようなことを海外で発表して好評を得ている。 今後は大電流高電圧化を目指した仕事をやって行く。今後は高電圧バルブの基礎現象について調査することにしている。また電流不安定現象についても調査を継続する。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] 藤堂文孝, 柳父悟, 荒井聡明, 増井好矩: "配線用遮断器の多数回遮断における残留電流および再発弧の現象と寿命の検討"電気学会論文誌B. Vol.123, No.7. 852-858 (2003)
-
[Publications] F.Toudou, S.Yanabu, S.Arai, Y.Masui: "Effect of the Parallel Circuit Parameters on the Instability of a Low Current Vacuum Arc"John Wiley & Sons Inc.. Vol.31, No.5. 877-883 (2003)
-
[Publications] 丁翠蛾, 柳父悟: "Instability and Chopping Phenomena on the Instability of a Low Current Vacuum Arc"IEEE Transaction of Plasma Science. Vol.145, No.4. 12-19 (2003)
-
[Publications] 松本吉彦, 柳父悟: "新世代に向けた電力システム構造のビジョン"電気学会論文誌B. Vol.123, No.12. 1436-1441 (2003)
-
[Publications] 望月邦生, 上野貴史, 溝口均, 柳父悟, 岡部成光, 湯浅禎之: "各種ガスの電流遮断特性の評価"電気学会論文誌B. Vol.124, No.2. 229-306 (2003)
-
[Publications] H.Yoshida, S.Yanabu: "The Breakdown Characteristics of Silicone Oil for Electric Apparatus"International Engineering on High Voltage Engineer. ISH 2003. 25-29 (2003)
-
[Publications] 河井達夫, 河野照也, 柳父悟: "高電圧工学"電気学会. 275 (2003)