2006 Fiscal Year Annual Research Report
真空アークの遮断現象にともなう諸基礎現象に関する研究
Project/Area Number |
15360154
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
柳父 悟 東京電機大学, 工学部, 教授 (40328513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 英治 琉球大学, 工学部, 教授 (10347130)
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Keywords | 真空遮断器 / 電流遮断 / 高電圧 / 大電流 / 裁断電流 / 接点材料 |
Research Abstract |
地球温暖化が進行中であるが、高電圧機器に採用されているSF_6遮断器のSF_6ガスの地球温暖化係数がCO_2ガスの230,000倍と非常に高いため代替ガスの研究が行われている。真空遮断器はガスを使用していないため、これを高電圧化できれば何ら問題ないのでこれに取り組んだ。 先ずシリコーン油で真空遮断部を絶縁する必要があり、シリコー油中の絶縁に関する研究を行い、極めて実現性があることを発見した。流動帯電現象についてシリコーン油は鉱油に比べて格段と低く、好都合であること、また絶縁状はノーメックスとシリコーン油が最適の組み合わせであることなどが判った。 また真空遮断器の遮断性能の評価を行った。先ず遮断器の電極構造から判断すると筆者の発明した磁界でアークを制御する縦磁界電極が圧倒的にスパイラルやコントレート電極より優れていることが各種調査で判明した。寿命も優れ圧倒的に安定していることが判った。まだ遮断後流れる残留電流値もこの電極なら安定化されていることやばらつきも少なく好都合であることが判った。高電圧にするとき2遮断点構成のとき、縦磁界電極が圧倒的に電圧分担されることも判った。以上、縦磁界電極が高電圧に向けて極めて好都合であることが判った。 電極材料についてはAgWC、CuW、CuBi、あるいはCuCr電極など基礎的に調査したが低圧大電流ではCuCr(25%)がよく、高電圧ではCuCr(50%)が良いことが判った。アーク観測などするとこの理由も判って来た。しかし何故CuCrが最高であるか不明であるため現在その他の電極材料を調査中である。 その他真空遮断器が採用され以来の歴史の調査を行って見たが、わが国が圧倒的に実績があることが判明し、これを持続しなければならないと考えられる。
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Research Products
(7 results)