2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノドットオートマトン用シリコン連結ドット構造における単電子トンネル特性制御
Project/Area Number |
15360163
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
池田 浩也 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (00262882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田部 道晴 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (80262799)
石川 靖彦 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (60303541)
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Keywords | ナノドットオートマトン / シリコンドット / 単電子特性 / マルチドットトランジスタ / ケルビンプローブフォース顕微鏡 / ターンスタイル |
Research Abstract |
ナノドットオートマトンや超低消費型単電子メモリへの応用を鑑み、我々はシリコンドットを二次元的に敷き詰めたマルチドット構造を有するトランジスタを作製し、その単電子特性を評価してきた。また、二次元マルチドットトランジスタにおける単電子転送の可能性を解明するために、ランダム系マルチドット列におけるターンスタイル動作についてシミュレーションを行っている。本年度は特に、ケルビンプローブフォース顕微鏡による電流経路の観察と、ターンスタイル動作の可能性について以下の成果を得た。 (1)ケルビンプローブフォース顕微鏡による電流経路の観察 室温にて、二次元マルチドットチャネルトランジスタの動作中に、ケルビンプローブフォース顕微鏡によりチャネルの表面電位を測定することにより電流経路を調べた。その結果、ゲートに負電圧をかけたときにチャネル内の一部の電位が上昇することを観測した。また、ゲートに正電圧を印加することによりその領域の電位が減少することが示された。これらの結果は、電子および正孔がチャネルの一部を優先的に流れる様子を直接観察することに成功したことを示している。 (2)ランダム系マルチドット列におけるターンスタイル動作 二次元マルチドットチャネルトランジスタに交流ゲート電圧を印加することにより、ターンスタイル動作が起こることがシミュレーションにより示された。また、ドットのランダム性が強くなるに従って、ターンスタイル動作が安定して起こり得ることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)